シェルブールの雨傘 作品情報

しぇるぶーるのあまがさ

五七年十一月。ジェヌビエーブ(カトリーヌ・ドヌーヴ)はシェルブールの雨傘屋の娘で、近くのガレージに勤める恋人ギイ(ニーノ・カステルヌオーボ)を、深く愛していた。ある日ギイに召集令状が来て、二年間の義務兵役に発つことになった。その夜、二人は求めあった。五七年十二月。雨傘屋の不況で、エムリー夫人(アンヌ・ヴェルノン)は自分の宝石を売ることにした。高級宝石商カサール氏がそれを買いとったのは娘のジェヌビエーブの美しさに魅せられたからだった。五八年一月。ギイからの便りはなかった。そしてジェヌビエーブの体には愛の果実が宿った。彼女がギイを待つ心には、少しの曇りもなかった。そんなとき、カサールはエムリー夫人に、ジェヌビエーブとの結婚を申し込んだ。五八年三月。ジェヌビエーブの心の中に、カサールの姿が少しずつ刻みこまれていった。ギイからは何の音沙汰もないのだ。それにカサールはお腹の子までひきとろうというのだ。五八年六月。カサールとジェヌビエーブは結婚した。五九年三月。ギイが帰って来た。戦闘で負傷した足をひきずって。恋人の結婚を知り、深く悲しんだ。足が不自由な彼は、仕事のミスから失職した。街を歩いても思い出の傘屋もいまは閉じられたまま。孤独が身にしみた……。五九年四月。ギイの育ての母が死んだ。五九年三月。その母の娘マドレーヌとギイは結婚した。いくばくかの遺産で、彼等はガソリン・スタンドを買った。六二年十二月。雪のイヴ。ギイとマドレーヌは子供も出来て幸せだった。その日の暮れ方、ギイ一人が店にいるとき、ベンツが停った。運転している女性がかつての恋人であることをさとった。懐しかった。エムリー夫人は亡くなったという。彼女が車に乗せている女の子を「あなたに似てるわ……」それ以上の言葉は交さなかった。さりげない別れ……いまはギイもジェヌビエーブもそれぞれ幸福なのだ。

「シェルブールの雨傘」の解説

「新・七つの大罪」(淫乱の罪)のジャック・ドゥミーがシナリオを執筆、自ら演出したミュージカル。撮影は「突然炎のごとく」のジャン・ラビエ、音楽は「5時から7時までのクレオ」のミシェル・ルグランが担当した。出演は「悪徳の栄え」のカトリーヌ・ドヌーヴ、ニーノ・カステルヌオーボ、「穴」のマルク・ミシェル、エレン・ファルナー、アンヌ・ヴェルノン、ミレーユ・ペレー、アンドレ・ウォルフなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督ジャック・ドゥミー
出演カトリーヌ・ドヌーヴ ニーノ・カステルヌオーボ マルク・ミシェル アンヌ・ヴェルノン エレン・ファルナー ミレーユ・ペレー アンドレ・ウォルフ
配給 東和
制作国 フランス(1964)
上映時間 91分

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ユーザーレビュー

総合評価:4.93点★★★★☆、14件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-22

今朝の関西発NHKラジオ深夜便は梅雨に因んで雨の主題歌の特集,岩崎宏美が本篇のテーマを歌う,美空ひばりの愛燦燦,村下孝蔵の初恋など懐かしいメロディの数々が

最終更新日:2024-11-06 17:05:40

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