黄金の矢 作品情報
おうごんのや
今日のダマスカスの都は先帝カリムのプリンセス・ヤミラ(ロッサナ・ポデスタ)の婿選びの日なので沸き返っていた。われこそはプリンセスと結婚しようと、サマルカンド王子、アレッポ王子、バッソラ王子、それにフレーム島の王子と名乗る若者(タブ・ハンター)たちが名乗りをあげた。さて、彼らに課された問題は、王宮に代々伝わる由緒ある弓に、黄金の矢をつがえ射ることだった。が、この弓は今まで引かれたためしのない強弓であり、体にアラーの神の印を持った者のほかは操ることが出来ないと言われていた。果せるかな、王子たちは満身の力をこめて試みたが、弓はびくともしなかった。最後にフレームの王子が進み出た時「この男はさぎ師だ!、フレームという国はない!」と、サマルカンド王子が叫んだ。会場はたちまち混乱のるつぼと化した。フレーム王子とは、実は盗賊団の首領ハッサンだったのだ。彼はまんまとプリンセスをさらったが、彼女の気品に打たれ帰そうとダマスカスへ馬を走らせた。無事都へ送りとどけたハッサンは、軍隊に逮捕された。ヤミラは何とか彼を救い出したいと、アラーの神に祈ると、突如として三匹の鬼が現われハッサンを救い出した。彼らがハッサンに語るところによると、摂政バクトラルは先帝カリムを殺した張本人、ハッサンこそ先帝の後継ぎだというのだ。都ではプリンセスの婿選びが続けられ、今度は最も珍しい宝物を見つけた者が栄冠を勝ち獲ることになった。王子たちは各々自分の見つけた宝物の優位を主張したが、勝負は五分と五分だった。するとバッソラ王子は二人の王子を捕え、自分がプリンセスと結婚すると宣言した。ハッサンは都へ駆けつけた。今こそ強弓に矢をつがえて存分戦う時であった。そして、ついにハッサンはバッソラ王子の大軍を破った。彼とプリンセス・ヤミラは結ばれ、ダマスカスにも再び真の平和が戻った。
「黄金の矢」の解説
「バグダッドの盗賊」のブルーノ・ヴァイラーティ、アウグスト・クラッシネーティ、フィリッポ・サンユストと「終着駅」のジョルジョ・プロスペリ、ジョルジョ・アルロリオの五人が共同で脚本を書き、アントニオ・マルゲリーティが監督した古代スペクタクル。撮影は「ふたりの女(1960)」のガボール・ポガニー、音楽は「放浪の剣豪」のマリオ・ナシンベーネ。出演者は「結婚泥棒」のタブ・ハンター、「復讐の血戦」のロッサナ・ポデスタ、「闘将スパルタカス」のレナート・バルディーニ、ウンベルト・メルナティなど。製作はジョッフリー・ロンバルト。テクニカラー・テクニラマ七〇ミリ。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:アントニオ・マルゲリーティ
出演:タブ・ハンター ロッサナ・ポデスタ ウンベルト・メルナティ Giustino Durano Mario Fenelani ホセ・ハスペ Giampaolo Rosmino レナート・バルディーニ Rosario Borelli |
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配給 | MGM |
制作国 | イタリア(1963) |
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