女体蟻地獄 作品情報
にょたいありじごく
国外に逃走した脱走兵のギレン(アルマンド・ボー)は、パラグアイのある港町で森林伐採の労働者に応募した。伐採現場はこの港町から数百哩も河を遡った原始林地帯にあった。文明の世界から全く隔離されたこの附近一帯は、警察力も遠く及ばず、すべてはボスのマックス・フォルケル(アンドレス・ラスロ)の支配下にあった。労働者達は銃を手にしたボス達のもとで容赦なく働かされ、不平を言う者には蟻地獄のリンチが加えられた。あたりには蟻地獄にかけられて白骨になった死体が点々ところがっていた。こんなボスの横暴に耐えかねたギレンは、仲間の中心となって動き出した。その頃、ボスの妻フラビア(イザベル・サルリ)が夫に会うために奥地の伐採現場にやって来た。彼女は荒くれ男達の視線に見送られながら、よく馬で遠乗りに出かけた。労働者の中で黙々と働く男らしいギレンに、フラビアは散歩の途中よく話しかけた。横暴な夫のやり方に、フラビアの心は次第に離れて、仲間のために一生懸命働くギレンに傾いていった。そんなある日、労働者たちから毛虫のように嫌われていたボスの配下のペナヨが、何者かに殺された。必死に犯人を捜すボス--。一方、ギレンはフラビアが好意を示したことから、仲間たちから裏切りの疑いを受けた。フラビアが散歩に出ると必ず水浴するのを知っている仲間達は、ギレンへのうっ憤を晴らそうと、フラビアが水浴するのを待って彼女を襲った。そんな時、ギレンを反逆の首謀者とにらんだボスは、彼をとらえて蟻地獄にかけた。その夜、フラビアに助けられたギレンは、近くの原住民集落に逃げ込んだ。ボスの目をぬすんでギレンを訪れるフラビア。ギレンが首謀者としてボスからリンチを受けたことは、労働者たちにとって不安な気持を抱かせたが彼が仲間のことを一切白状しなかったことから、彼らはギレンが裏切者でなかったことを知った。労働者たちの計画はようやく機が熟し、いよいよボスを襲う日がやって来た。彼らは一斉に看視人を倒すと、ボスの家を襲撃した。激しい銃撃戦の末、彼等はボスを倒し、永い間の苦しみの中からようやく自由をかち取ったが、フラビアは嫉妬に狂った夫の兇弾に倒れ、ギレンに抱かれながら静かに息を引きとっていった。
「女体蟻地獄」の解説
アルマンド・ボー演出、アウグスト・ロア・バストス脚本のアルゼンチン映画。撮影エンリケ・ウォルフィッシュ、音楽ジグフレード・ピコン・バルドン、録音ゲルマン・スズレン。出演は、ミス・ユニヴァースに入選したミス・アルゼンチンのイザベル・サルリ、監督のアルマンド・ボー、アンドレス・ラスロなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:アルマンド・ボー
出演:アルマンド・ボー イザベル・サルリ アンドレス・ラスロ Ernsto Andres Daez Lazlo Felix Rivero Leanpro Lalarelos |
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配給 | 大蔵映画 |
制作国 | アルゼンチン(1958) |
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