P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-30
この映画「甘い生活」は、高度経済成長期のローマの上流社会のデカダンスを、オムニバス形式で壮大に描いたフェデリコ・フェリーニ監督の代表作で、以後の自伝的傾向と、フェリーニ流のエンターテインメント世界の原型とも言えると思う。
次から次へ、色々なシーンが出てきて、フエリーニ監督の面目躍如といったところだ。
特に主演のマルチェロ・マストロヤンニ演じるジャーナリストの個性が光っている。
さらにアニタ・エクバーグの女優が、トレビの泉へ踊りながら入って行くシーンは、素晴らしかった。
キリストの像をヘリコプターで運んでいるシーンが出てきたり、奇妙な顔をした怪魚が打ち上げられたり。
まさに、フェリーニ監督が現代の人間に警告を発している作品だと思う。