P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-12-18
街の本屋にふと寄ると,本篇のシナリオ再録の書籍を始め山田宏一著作のフランソワ・トリュフォー監督関連の書物が並んだコーナが在ったんだね。映画の製作プロセスの監督日記等コンパクトながら,垂涎の単行本の世界が広がって行く感じで愉しい
おとなはわかってくれない
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街の本屋にふと寄ると,本篇のシナリオ再録の書籍を始め山田宏一著作のフランソワ・トリュフォー監督関連の書物が並んだコーナが在ったんだね。映画の製作プロセスの監督日記等コンパクトながら,垂涎の単行本の世界が広がって行く感じで愉しい
ヌーベルバーグの産みの親カイエ・デュ・シネマ誌,映画評論家ーアンドレ・バザンの思い出にーは本篇冒頭の献辞。そしてシネマテーク・フランセーズの創設者の一人アンリ・ラングロワの存在もシネフィルとして映画館の最前列に通い詰めたフランソワ・トリュフォー監督等の記憶装置の一つとして遊園地の回転遊具のシーン等にも盛り込まれて居る見たい何だ。F・トリュフォーの思春期での夜の遊園地シーン同様に
👦NHKPremiumCINEMAで久し振りに観た本篇は字幕・山田宏一。人形芝居を見る劇中劇では即興詩人たる子どもたちの生き生きした表情がー。後に[トリュフォーの思春期]でも充分に踏襲されるんだなあ👧
本篇に引き続き同じくフランソワ・トリュフォー原案のG・L・ゴダール監督作品〈勝手にしあがれ〉を見ていると社会からドロップ・アウトした三文記事の青年の感情が浮き上がって来る。そして堕ちて行くヒーローの生命の儚さと純情と倦怠感も
NHKBSPREMIUMcinemaで視聴するとアメリカの家族ドラマにも触発されて作られた本篇に家族で仲良くフランス映画を観に行くシーンが出て来た。恩師の映画評論家アンドレ・バザンの思い出にと云う献辞も見られたが,敬愛するジャン・ルノワール監督作品〈自由は我らのもの〉もオマージュされていた…。勿論ヒッチコックtouchにも彩られている!
「ヒッチコック/トリュフォー」と云うinterview本に在る様に本篇は少年たちのタイプライター盗みのシーン始めヒッチコック・タッチが随所に観られるんだ。人形劇を児童が見ている場面のrealism感は後のカラー作品〈トリュフォーの思春期〉に引き続き登場する素晴らしい真正面の顔顔顔…の群像へと到る👦🧒🧑👧
少年鑑別所の収容生活シーンはジャン・ルノワール監督の名篇〈大いなる幻影〉の捕虜収容所見たいな雰囲気が漂うリアリズム。親が子を見棄てて仕舞う哀しいテーマは現代の映画〈万引き家族〉にも通じ逢う処か
🗼アラン・レネ監督のドキュメンタリー「夜と霧」を第1弾に始まったスター・チャンネルの〈ヌーベルバーグ入門〉篇の3作目がフランソワ・トリュフォー監督の本篇。冒頭タイトルバックで映し出されるエッフェル塔の姿の意味が少年鑑別所送りに為る顛末で明らかにされる。ポスター見たいなアントワーヌ・ドワネル君演じるジャン・ピエール・レオ少年のデビュー作,トリュフォー自身の自伝的な内容を投影した映画
ジャン・ヴィゴ監督のアナーキーな学園生活のカリカチュア作品「新学期 操行ゼロ」は確かに本編製作の原点!又、フランソワ・トリュフォー監督の「アデルの恋の物語」はヴィゴ監督の「アタラント号」の男女を入れ換えた狂気の愛の姿だとも見られる,全篇に渡って流されたモーリス・ジョベール主題曲もアデル・ユゴーの生涯のドラマに転用された…
ラストシーン。走り続けたアントワーヌ・ドワネル少年が一瞬振り返る、海辺。映画史上、最も有名なストップモーション!
亡き師の映画評論家(アンドレ・バザンの思い出に)とその献辞が捧げられた冒頭シーン。セーヌの河から聳え立って何時も在るエッフェル塔の姿…。二人の悪戯坊主が繰り広げるホームドラマに写し出されたフランソワ・トリュフォー監督自身の姿。感化院行きの悲しきシーン…。ゴダール監督の<勝手にしやがれ>等と並びヌーベルバーグの金字塔♪