正午に銃殺の鐘が鳴る 作品情報
しょうごにじゅうさつのかねがなる
五年前、祖国フランスを出て南米ガダラルダに来て宝石商を営むミシェル(ジョルジュ・マルシャル)とクリスチーヌ(ダニー・ロバン)の夫婦は今では牧場までもつ幸福の身だった。ところが、そこへ突如革命が起った。警察国家を形づくる権力者サルバドル(ホセ・レーゴイ)に対し、J・Y・Lをシンボルとする革命派が正義と自由を求めて立上ったのだ。サルバドルは革命派を掃蕩し、捕えたものは悉く死刑に処した。ある日、ミシェルの店へ一人の男が来て指輪にJ・A・Lの三文字を刻む注文をして行った。彼の仕事中に店を襲った警官隊は、これを証拠にミシェルを逮捕、投獄、執政官代理ラモンは政治犯として死刑を宣告した。田舎の牧場から房って来たクリスチーヌは、刑務所に駆けつけ残った宝石で所長のガスパールを買収、ともかく刑執行に二十四時間の余裕を得ることに成功した。が、ミシェルは他の革命党員とともに翌日の正午には銃殺されるのだ。クリスチーヌは、ガスパールに更に働きかけ、牧場に隠してある十二個のダイヤと引換えに夫の命を助ける言質を得た。町を出るのに乗せてもらったトラックの運転手に言い寄られたり追はぎに会ったりして漸くダイヤを得たクリスチーヌは市内へ戻ったが、そこにはガスパールが死刑にあって殺されていた。しかし彼女は、最後の頼みの綱、サルバドルに会いダイヤと引換えにミシェルの釈放状を手に入れることに成功した。正午に後数分、クリスチーヌは刑務所に駆けつけた。ミシェルは刑場へ向うところだった。と、このとき無実の罪に服しかねるミシェルは一か八かの逃走を決行した。警官隊と軍隊が出動した。クリスチーヌは必死の思いで警察署長を探し求め釈放状を示したとき、ミシェルは教会の鐘楼の上に逃れていた。長い階段を一気に駆け上りミシェルの腕にクリスチーヌが飛込んだとき、頭上の鐘が正午を告げて鳴り出した。
「正午に銃殺の鐘が鳴る」の解説
ヘンリー・チャンプリーの小説「明日死ぬ男」を「その顔をかせ」のエドモン・T・グレヴィルが監督した映画。脚本はピエール・ガスパール・ユイ、台詞ソランジュ・テラック。撮影は「抵抗(レジスタンス)死刑囚の手記より」のレオンス・H・ビュレル、音楽をダニエル・ウィットが担当した。出演するのは「巴里野郎」のダニー・ロバン、「テオドラ」のジョルジュ・マルシャル、「そこを動くな」のパスカル・ロベール、ホセ・レーゴイ、マルセル・リュボビシ、ピエール・デュダン等。製作フレッド・ドレンジアニ。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:エドモン・T・グレヴィル
原作:ヘンリー・チャンプリー 出演:ダニー・ロバン ジョルジュ・マルシャル ホセ・レーゴイ パスカル・ロベール マルセル・リュボビシ ピエール・デュダン Roland Bailly ジャン・ロジェ・コーシモン |
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配給 | 大和フィルム=映配 |
制作国 | フランス(1957) |
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