P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-09-29
愛する男女が出会う場面が一切なく、運命の悪戯に翻弄されて、ラスト、写真に浮かび上がる二人の愛の証明。記録映画手法の客観的視点で冷静に描かれた、男と女の愛の情念。
25歳の映画青年ルイ・マルを支えた、ノエル・カエフの脚本、アンリ・ドカエの撮影、マイルス・デイヴィスの音楽と、一流のスタッフが協力して創作した、総合芸術としての映画の魅力を遺憾なく発揮したサスペンス映画の金字塔です。
不倫の果ての夫殺しを謀るジャンヌ・モローの悪女の魅力に抗い切れない、その演技を含んだ存在感が、物語に意義を与えている。