帰って来たドラゴン 作品情報
かえってきたどらごん
密輸、麻薬、暴力がはびこる悪の魔窟、ゴールド・サンド・シティ。これを支配する悪らつなボス、イム・クン・ホウには、時価二〇〇万ドル以上といわれる真珠玉“シルバー・パール”を持っていた。そして、それを狙うのがゴールデン・ドラゴン(B・リャン)である。そのことを知ったホウは、彼以上の空手の名人といわれるブラック・ジャガー(倉田保昭)を呼びよせた。一方、ゴールデン・ドラゴンの他にも、“シルバー・パール”を狙う者がいた。〈功女〉ミアオ(W・W・ツェー)だ。急は告げられ、ホウは“シルバー・パール”を“黄金の坑道”に隠すことをブラック・ジャガーに命じた。その途中、彼の前にゴールデン・ドラゴンとミアオが現われた。二人は力を合わせて“シルバー・パール”の奪回を目論んだのだ。二人はブラック・ジャガーに飛びかかった。応戦するブラック・ジャガー。ゴールデン・ドラゴンの“正拳突き”、ブラック・ジャガーの“高速回し蹴り”、ミアオの“飛び鳳凰打ち”が入り乱れ、一瞬早くブラック・ジャガーの“殺虎眉間突き”がミアオの額を割った。逃げるブラック・ジャガーを追うゴールデン・ドラゴン。二人の死闘は長く続いた。追いつめられたブラック・ジャガーは家の壁と壁の間をスルスルとよじ登った。寺院の屋根に決闘の場は移された。蹴り、突き、打ち、飛翔。カワラが割れ、飛ぶ石粉。そしてブラック・ジャガーは二十メートルもある屋根から飛びおりる。一回転ヒネリで追うゴールデン・ドラゴン。雁が鳴き声をあげたその瞬間、ブラック・ジャガーの“超高速魚雷”がドラゴンめがけて飛んできた。だが、大空を舞うドラゴンの一撃がブラック・ジャガーの心臓に破裂した。激烈な戦いは終り、“シルバー・パール”も谷底に落ちていった。
「帰って来たドラゴン」の解説
暴力都市に乗り込んだ男が悪の組織に挑戦する。製作総指揮・監督・脚本はウー・セイ・ユーエン、製作はウォン・チェン・シェン、撮影はチャン・シェー、音楽はチョー・フー・リャンが各々担当。出演はブルース・リャン、倉田保昭、ウォン・ウン・ツェー、ハン・クォー・ツァイなど。日本語版監修は野中重雄。ワイドスコープ。2K リマスター完全版が、2024年7月26日より劇場公開(配給:エデン)。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1974年3月21日 |
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キャスト |
監督:ウー・セイ・ユーエン
出演:ブルース・リャン 倉田保昭 ウォン・ウン・ツェー ハン・クォー・ツァイ マン・ホイ |
配給 | 富士映画 |
制作国 | 香港(1974) |
上映時間 | 100分 |
(C)1974 SEASONAL FILM CORPORATION All Rights Reserved.
ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、3件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-06-13
この映画「帰って来たドラゴン」は、1970年代の前半においてブルース・リー主演の「燃えよドラゴン」で火が付いた世界的なカンフー・アクション映画全盛の中で、おびただしい数の香港カンフー映画が日本で公開されたが、この映画はそうした中でもかなり面白い作品だ。
その名前のせいで、公開当時、ブルース・リーの弟子だとか、第二のブルース・リーなどと呼ばれていた、この映画の主演のブルース・リャンは、実は、1970年代の初めから香港映画界でスタントマンや武術指導をしていたのだが、そのあまりのカンフー技の凄さが認められて、その後、数多くのカンフー映画に主演したという経歴の持ち主なのだ。
特に、彼の2メートルも跳ぶ驚異的なバネを生かしたハイキックや、走りながら連続して行なう足蹴りなど、とにかく彼のキレのあるスピーディーなカンフー・アクションは、当時の香港、台湾の数あるカンフー俳優の中でも、ずば抜けた身体能力で、ひと際光っていたと思う。
この「帰って来たドラゴン」は、香港製のクンフー・アクション映画だが、コメディ・スタイルになっている。