結婚の創造 作品情報

けっこんのそうぞう

第一章・成熟時代 恋人時代、男は婚前交渉をもちたがるが女はその誘惑から逃げようとする。最近の西独の統計数値によると、婚前交渉をもった女性は九五%であると示されている。また複数交渉は五〇%余である。この事実は性が純粋な愛の贈与のものであることを表現している。婚前の性交渉こそ、これから結ばれる男女の性意織をもっとも理解し、お互いの愛を確かめあうものである。 第二章・豊かなる目ざめ 彼女は夫婦生活に積極的だった。彼が勉強中というのに求めた。彼が疲れないように上位になって歓びを分ちあう。性生活における細かな理解である。新婚生活は夫婦にとって豊かな性の目ざめである。愛欲のもつ官能的な魅惑を知ると同時に、愛がいかにお互いの心の深さを計るかを知るものだ。 第三章・愛の調和 結婚生活一年たらずの夫婦。夜毎、愛の褥を共にするが、お互いに不満を感じあう。だが妻の努力によって恍惚感は相乗的な効果を生み、真に肉体と心が融解する。 第四章・愛のすきま風 どんな仲のよい夫婦でも倦怠期は訪れる。結婚生活三年目の夫婦。久しぶりにくつろいだ日曜日の朝、夫は妻を誘うが、妻はかたくなにこれを拒む。新婚時代ならともかく、三年もたつとそんな甘い生活はない。そんなアンニュイな夫婦生活を送っていたある日、妻は夫のいつにない燃え方に激しく応えた。妻は、久しぶりの鳴咽の中で改めて性の尊さを知る思いがした。夫婦の倦怠感は、肉体の官能だけの快楽に封じ込めるところから始まる。愛は肉体という性を通して生まれる。やさしさは性の豊かな歓びの中で成長していく。 第五章・嫉妬 愛し合っている夫婦であれば、お互い嫉妬心は抱いている。それはエゴイズムであり、所有欲の発露である。性において誰でも好みと変化を求める。妻よりも魅力的な女性が現われれば心が動く。夫婦が酒場に行った。夫の昔なじみの女たちが、妻には一瞥もくれず夫をとりまく。妻は不愉快のあまり酒場を飛び出した。家に帰っても嫉妬心をたぎらせ、言いよる夫を寄せつけない。家にいても面白くない夫は再び酒場に足を運び、女たちと遊戯にふける。妻は夫の浮気を責めたてた。彼は、女の嫉妬がいかにすさまじくまた不可解であるかを思い知る。それは、男のそれとはまた異質の、女だけの嫉妬心であるように思えた。 第六章・愛の試み 子供が一人ある結婚生活三年目の夫婦。妹の結婚式のために田舎へ帰っていた妻が帰宅すると、結婚式で会った男と浮気したことを告白した。夫は激怒し、妻は夫には何も隠しだてはできない素直な気持で告白したのだと弁解した。だが翌朝、出社まぎわの夫が妻をやさしく許した。たとえ夫婦であっても性はお互いを独占はできない。確かに浮気は夫婦の信頼を裏切るものかもしれないが、それはあまりにも自我意識に満ちた所有欲にとらわれていないだろうか。妻の浮気を許した夫の心には、夫婦の信頼は性愛だけのものではないという確信があったのである。 第七章・幸福への歩み 結婚二年目の夫婦。夫はオフィスのグラマーな娘を誘惑する。妻は、帰宅した夫の肌の香水の匂いに気づき執拗に問いつめる。夫はたまらず白状してしまう。彼女は独りで夫の浮気をあれこれ想像し、その娘を淫売のように呪う。しかし、嫉妬心を深めれば深めるほど夫の心が離れていってしまうことに気づく。夫はただの遊びのつもりだったのだろうし自分も独占欲が強すぎたと反省もする。数日後、夫は冷えた妻の肉体を愛欲の炎の中へ誘った。夫の愛撫はいつになく献身的で情熱的だった。だが、妻は歓びの中ででも夫の浮気は忘れないという。それは女のもつ計りがたい執念だった。しかし、愛し合い信じ合うことは幸福への第一歩であり、愛の絆を強く結びあい、創造してゆく。

「結婚の創造」の解説

性生活、性意識の問題を、七組の夫婦の実例をあげて豊かな性生活はどうあるべきかを描く性科学映画。監督はアレクシス・ネーフェとヴェルナー・M・レンツ、脚本はオズヴァルト・コーレ、撮影はハインツ・ペルクとW・M・レンツ、音楽はハインツ・キースリングが各々担当。出演はハイディ・マイエン、ミハエル・マイエン、アンゲリカ・フレイ、ハイドラン・クーシンなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1973年9月29日
キャスト 監督アレクシス・ネーフェ ヴェルナー・M・レンツ
出演ハイディ・マイエン ミハエル・マイエン アンゲリカ・フレイ Volker Frey
配給 NCC
制作国 西ドイツ(1972)

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最終更新日:2022-07-26 11:03:58

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