蜜がいっぱい 作品情報

みつがいっぱい

イタリアのトレビソの町に近いある別荘で、パーティが開かれた。客の中には、医師のカステラン(ジジ・バリスタ)と若くて美人の妻ノエミ(ベバ・ロンカー)それに、彼等の友人トニー(アルベルト・リオネロ)もいた。トニーは、妻のイポリタ(オルガ・ヴィリ)と結婚してから、もう、十年以上になっていた。このイポリタは、町一番の意地悪女という評判であった。そこで、トニーは、この妻の眼をぬすんで、美人である、友人の妻ノエミと、浮気をしてやろうとたくらみ、このパーティの席で、うまく彼女の夫に話しかけに行った。そして、トニーから、彼が不能者であることを聞いた、カステランは、その言葉に安心して、妻を彼にまかせてしまった。ところがそのすぐ後で、彼が町一番の絶倫男と聞かされたからたいへん、カステランは疾風のごとく二人の後を追い、ノエミとトニーの浮気の証拠を、おきえてしまった。同じトレビソの町で、妻のある銀行員オスバルド(ガストーネ・モスキン)が、カフェに働くミレナ(ヴィルナ・リージ)を見染めた。だが、猫の額のような狭い町で、女房持ちが浮気をするのは、はなはだ危険なことだった。やがて、ミレナはカフェをお払箱となった。オスバルドは、決して恋をしていることを人々に隠さなかったが、世論は味方をしなかった。ついに、不幸な恋人たちは、姦通罪の嫌疑で逮捕されたが、ミレナは説得され町から去って行った。悲観したオスバルドは、自殺しようとして失敗、数カ月入院することになった。退院の日、口やかましい妻ギルダ(N・リッチー)が、子供たちをつれてやって来た。町のうるさ方も彼の様子を見に来た。そこでオスバルドは両耳に栓をして、一人すずしい顔をしているのだった。ある日農家の若い娘が、トレビソの町に買物に出かけて、帰ってから父親に、媚びを売ったら安く買物が出来たことを告げた。これを聞いた父親は、娘に手を出した、店主たちを相手どり、訴訟を起こした。店主たちはさっそく父親を買収。やがて公判が開かれ、偽の証言をしたため、逆に、娘の父親は偽証罪で刑務所おくりになってしまった。

「蜜がいっぱい」の解説

1966年のカンヌ映画祭で「男と女(1966)」とともに、グラン・プリをわかちあった、ピエトロ・ジェルミ得意の艶笑コメディ。製作はロバート・ハジアグとピエトロ・ジェルミ、監督は「誘惑されて棄てられて」のピエトロ・ジェルミ。脚本はルチアーノ・ヴィンセンツォーニとピエトロ・ジェルミ。脚色はアージェ、スカルペッリ、ルチアーノ・ヴィンセンツォーニ、ピエトロ・ジェルミの共同執筆。撮影監督はアイアーチェ・パロリン、音楽は「裏切りの荒野」のカルロ・ルスティケリがそれぞれ担当。出演は「サンタ・ビットリアの秘密」のヴィルナ・リージ、「新・黄金の七人 7×7」のガストーネ・モスキン、「黄金の七人」のオルガ・ヴィリ、イタリアの舞台俳優のアルベルト・リオネロ、「ゴールデンハンター」のベバ・ロンカー、ほかにノラ・リッチー、ジジ・バリスタなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1970年7月8日
キャスト 監督ピエトロ・ジェルミ
出演ヴィルナ・リージ ガストーネ・モスキン アルベルト・リオネロ オルガ・ヴィリ ベバ・ロンカー ノラ・リッチー ジジ・バリスタ
配給 20世紀フォックス
制作国 イタリア(1966)

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最終更新日:2022-07-26 11:03:59

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