P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-06-17
連続殺人事件の謎解きmystery,冤罪事件を解決する為に果敢に権力に立ち向かうショーン・コネリー。重厚濃密な宗教界,魔女裁判の如き,ドロドロした人間模様と信仰心と🌹
ばらのなまえ
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連続殺人事件の謎解きmystery,冤罪事件を解決する為に果敢に権力に立ち向かうショーン・コネリー。重厚濃密な宗教界,魔女裁判の如き,ドロドロした人間模様と信仰心と🌹
薔薇、それは、愛。
愛、それは、イエス。
積み汚れを背負い、
慈悲の涙を流す、
それは、雫、薔薇。
観察眼鋭い、師のウィリアムに導かれ、主人公、弟子のアドソの回顧録。
ショーン・コネリーは、『アンタッチャブル』でも、ケビン・コスナーの師的役で彼を導いた。
クリスチャン・スレーターが、主人公ではあるが、やはり、ウィリアム役のショーン・コネリーが、中世ヨーロッパに溶け込む。
最大の図書館、ボローニャの写本とくれば、イタリア最古の大学で、絵本にゆかりの場所は、他に無い
若き弟子アドソは、肉欲と愛の区別がわからない。
始めての恋に盲目となるも、命の危機に、聖母マリアに無心に祈る。
その流す涙は、慈悲の雫。
日本の禅師が流す慈悲の涙で若者が改心したように、
慈悲の涙は、神をも動かす。
慈悲の権現、聖母マリア。
慈悲の心が無い人間は、冷たく、それが仇となり自らに返る。
イエスが最期に流した涙。
自らを忘れ、他を慈しみ、
流す涙は、雫となり、薔薇となり、愛なる。
文化人類学的な映像の騎手ジャン・ジャック・アノー監督が荘厳な歴史劇として纏めた本篇。ショーン・コネリー主演,原作本を紐解きたい!