雨の午後の降霊祭 感想・レビュー 1件

あめのごごのこうれいさい

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P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-05-12

英国映画「雨の午後の降霊祭」は、役者として「大脱走」、監督としても「ガンジー」や「遠すぎた橋」で有名なリチャード・アテンボローがプロデュースしつつ主演もしている映画です。

いかにも英国映画らしい、モノクロームでなくては作れないお芝居です。
テーマは誘拐。犯人夫婦の妻の方が霊媒で、僅かな信者を集めては降霊会を開きます。

リチャード・アッテンボロー扮する夫が、子供を誘拐し、妻が霊媒としてその家に乗り込んで、子供が自分の夢に現われたなどと話します。

身代金をうまく手にいれる場面の疾走感が、とてもいいんですね。
これで犯罪としては成功なのですが、結局は誘拐された子が殺され、やがて実に意外な方法で真実が暴露される。

ここでは、ミステリーという言葉も推理ではなく、神秘という本来の意味に取ったほうがいいのかもしれません。

抑制されたリアリズムで作ってゆくから、最後の超自然的な展開が冴えわたります。
英国以外の国では絶対に作られない種類の映画だと思いますね。

最終更新日:2024-05-22 16:00:02

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