P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2019-10-06
異性を意識し始める微妙な年頃の少年少女の他愛のない夏のキャンプ生活を、31歳のセルゲイ・ソロビヨフが自己投影の青春回顧で描いたソビエト映画。技巧に凝った嫌味がない演出だが、何処かゴダールの不条理な感覚に通じる面白さがある。ソビエトの自然の美しい青色を鮮烈に映像化して、それが若い出演者たちの初々しさと調和した点が最大の美点。原題”子供時代のあとの100日”が示す通りの、多感ゆえ一瞬に過ぎてしまう時を若い監督が記録した偽りない青春スケッチの佳作。