P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-03-21
🌞今朝のNHKラジオFM古楽の愉しみは本日生誕日を迎えるヨハン・セバスチャン・バッハ特集オルガン小曲の宗教音楽はアンドレイ・タルコフスキー監督の本篇の幻想的な場面で繰り返し流される旋律だった。ぴあフェステバルで上映された時に本篇をスクリーンで初めて観た炎の如き惑星ソラリスのファーストシーンが蘇って来るんだ
わくせいそらりす
総合評価5点、「惑星ソラリス」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
🌞今朝のNHKラジオFM古楽の愉しみは本日生誕日を迎えるヨハン・セバスチャン・バッハ特集オルガン小曲の宗教音楽はアンドレイ・タルコフスキー監督の本篇の幻想的な場面で繰り返し流される旋律だった。ぴあフェステバルで上映された時に本篇をスクリーンで初めて観た炎の如き惑星ソラリスのファーストシーンが蘇って来るんだ
アンドレイ・タルコフスキー監督の「惑星ソラリス」は、S・レムの原作に基づいているが、レム的テーマとは全く対極にある映画だ。
レムは未知なるもの、つまり理性を持った惑星の海と遭遇した、人間の認識の問題に興味を抱いていたが、タルコフスキー監督の関心は、あくまで人間の魂の問題にある。
だから、宇宙にあっても、主人公の気持ちは、常に地球の方に向っている。
「ややこしい機械だとか、点滅するランプだとか、どうでもいいガラクタがどっさり出てくる」と、タルコフスキー監督は、自作への不満を漏らしている。
これはSF映画にありがちな、派手な仕掛けで、観る者の思考を中断させるのを嫌ったのだと了解すべきだろう。
この禁欲的な傾向は、この作品以降、さらに強まり、タルコフスキー映画は、いよいよ晦渋の度を増していくのだ。
渋谷のBunkamuraミュージアムで開催中の〈ロマンテイック・ロシア展〉に本編ロケに使われた北の大地の風景画が出品されていた。恐らく川面のシーン何だろう!本展の目玉はモナリザにも譬えられたりドフトエフスキーの「白痴」のヒロインとも云われてきた「忘れえぬ女」で昔、三越百貨店で観た名作中の名作
埼玉県立美術館で遠藤利克展を観ていて未知のゾーン感覚でアンドレイ・タルコフスキー監督の本編や〈ストーカー〉等を想い出した。大きな木彫を燃やした棺の様な遠藤作品の空洞物とタルコフスキーの映像が文化人類学の儀式めいて合い通じている。本編の高速道路のシーンは黒澤明邸へ向かう途中で撮影されたとかー。原作者レムの怒りをかった曰くのある異色SF巨篇!