クリスチーネ・F 作品情報
くりすちーねえふ
'62年5月20日生まれのクリスチーネ(ナーチャ・ブルンクホルスト)は、68年、北ドイツから西ベルリンに、両親と妹と移り住んだ。73年両親が離婚。母親(C・レハル)は恋人と過ごす時間が多く、クリスチーネは孤独だった。学校や〈中央の家〉と呼ばれる公営の子供施設にも何の関心も示さない彼女は、唯一、デイヴィッド・ボウイーの音楽にひたっている時だけが幸福だった。そして彼女はディスコティック〈サウンド〉に通うようになる。そこにはヘロイン中毒者〈フィクサー〉がたむろしており、そのフィクサーの一人デトレフ(トーマス・ハウシュタイン)と知り合う。そのころ、彼女はLSDを初めて試しフィクサーの仲間入りをしていた。そんなある日、大ファンのデイヴィッド・ボウイのコンサートがベルリンで行なわれた。ボウイの歌に酔ったその日の帰り、彼女は初めてヘロインを経験する。そしてデトレフと同じ世界に入れた嬉びにひたる。その頃から彼女の生活の場はツォー駅周辺になり、友達たちも含めて毎日2回注射を打っていた。必要なヘロイン代は身を売って稼いだ。デトレフはホモに身を売っており、クリスチーネはそのことを許せなかった。やがて、クリーンになる決心をした二人は、三日間の地獄のような禁断症状(ターキー)に耐えその望みを叶えるが、それも束の間、再びツォー駅で不良外国人に身を売ってはヘロインを打つ日々を続ける。そしてある日、仲間で最年少のバブシー(クリスチアーヌ・ライヒェルト)が“黄金の一発”と呼ばれるより純粋で高濃度のヘロインを打って死んでしまう。ショックを受けるクリスチーネだったが、彼女も、遂にその針を刺す日がくるのだった。
「クリスチーネ・F」の解説
13歳の少女クリスチーネが、麻薬に溺れ、そのために売春するという姿を、実在の彼女の手記(『われら動物園駅の子どもたち』日本語訳『かなしみのクリスチアーネ』読売新聞社刊)を基に描くドキュメンタリー風ドラマ。製作はベルント・アイヒンガー、監督はこれがデビューのウルリッヒ・エデル、カイ・ヘルマンとホルスト・リークの原作を基にヘルマン・ヴァイゲルが脚色。撮影はユストゥス・パンカウ、音楽はデイヴィッド・ボウイ、メイクはコーリン・アーサーが各々担当。出演はナーチャ・ブルンクホルスト、トーマス・ハウシュタイン、イェンス・クーパル、イアン・ゲオルグ・エフレル、クリスチアーヌ・ライヒェルトなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1982年6月12日 |
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キャスト |
監督:ウルリッヒ・エデル
原作:カイ・ヘルマン ホルスト・リーク 出演:ナーチャ・ブルンクホルスト トーマス・ハウシュタイン イェンス・クーパル イアン・ゲオルグ・エフレル クリスチアーヌ・ライヒェルト |
配給 | 日本ヘラルド映画 |
制作国 | 西ドイツ(1981) |
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