スウィング・キッズ(1993) 作品情報
すうぃんぐきっず
1936年、ドイツ、ハンブルグ。スウィング・ジャズに酔いしれ、熱気いっぱいのダンスホールに、今夜もピーター(ロバート・ショーン・レナード)、親友のトーマス(クリスチャン・ベール)、アーヴィッド(フランク・ウェイリー)らが揃って現われた。ステッキ片手に、ツィードのジャケットを着こなし、髪も長い彼らは″スウィング・キッズ″と呼ばれ、世の中の流れに逆らいながら毎日を謳歌していた。しかしナチスの統制が強められ、ゲシュタポ予備軍とされるヒトラー・ユーゲン(HJ)も幅を利かせていた。ピーターは、バイオリニストで、ナチに抗議したため収容所入りした父が釈放後病死し、現在は母(バーバラ・ハーシー)、祖母、弟ウィリーと4人暮らし。トーマスは裕福な医者の家庭の一人っ子、アーヴィッドは生まれつき足が悪いためスウィングが踊れないため、そのかわりにギターの練習に励んでいた。アーヴィッドが見事な演奏を披露したある夜、クラブにHJが現れ、その中にいたクラスメイトのエミールが見つけ、彼らはHJの存在が身近になってきたことを感じる。そんなある日、アーヴィッドのためにラジオを盗もうとしたところを警察に捕らえられてしまったピーターは、少年院行きになるところをクノップ(ケネス・ブラナー)に救われ、HJ入団を促される。ピーターは母の涙の前で、あんなに嫌悪していたHJに入団することをとうとう決心する。またトーマスもピーターへの友情から入団した。昼はHJ、夜はスウィング・キッズを続ける2人。一方、アーヴィッドは帰宅途中、エミールらに絡まれ、大事な指をつぶされてしまい、HJに入団してしまった友人たちを避けるようになった。トーマスはしだいにナチの教えに染まっていった。ある日HJの任務としてユダヤ人の家庭に包みを届けていたピーターはその中身が真っ白い灰であることを知り、恐ろしさにふるえながら、亡き父を知るリンガの家に飛び込み、父の勇敢さを聞かされる。ピーターは迷いから覚め、最後のスウィングを踊り、HJに捕まえられながらも「ハイル(万歳)スウィング」と叫び続ける。
「スウィング・キッズ(1993)」の解説
ナチズムが台頭して来る時代に、アメリカのスウィングに憧れる若者たちが虐げられながら、いかに自由な精神を取り戻していくかを描いた、歴史的事実に根ざす青春物語。監督は、『マイアミ・バイス』をはじめ数々の人気ドラマを手がけてきて、今回映画デビューを果たしたトーマス・カーター。脚本は、劇作家として活躍し、ニューヨーク大学などで教鞭を取っているジョナサン・マーク・フェルドマン。エグゼクティヴ・プロデューサーは「レイダース 失われた聖櫃<アーク>」などスティーヴン・スピルバーグ作品を製作してきたフランク・マーシャルと、クリストファー・メレダンドリの共同。音楽は、「フィールド・オブ・ドリームス」「不法侵入」などのジェームズ・ホーナー。美術は、「遥かなる大地へ」のアラン・キャメロン。衣装デザインは「モーリス」「ハワーズ・エンド」「日の名残り」のジェニー・ビーヴァン。主演は「いまを生きる」で注目され、その後「から騒ぎ」「エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事」などに出演しているロバート・ショーン・レナード。その他、「太陽の帝国」「ヘンリー五世」のクリスチャン・ベール、「ホッファ」のフランク・ウェイリー、「ハンナとその姉妹」、「ワールド・アパート」のバーバラ・ハーシー、「ア・フュー・グッドメン」のノア・ワイル。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1994年12月23日 |
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キャスト |
監督:トーマス・カーター
出演:ロバート・ショーン・レナード クリスチャン・ベール フランク・ウェイリー バーバラ・ハーシー ノア・ワイリー |
配給 | ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン |
制作国 | アメリカ(1993) |
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