盲山 作品情報
まんしゃん
仕事を探していた22歳の大学生・白雪梅（パイ・シューメイ）は、割のいい仕事を紹介してくれるという親切な若い女性と出会い、その仕事を受けることにする。遠く離れた山奥への長く過酷な旅の末、眠りに落ちた白雪梅が目を覚ますと、そこは見知らぬ農家だった。自分がどこにいるのかも分からず、財布や身分証明書、手荷物もすべて無くなっている。仕事の紹介者の女性の姿もどこにも見当たらない。白雪梅は村人から、村に住む40歳の独身男性・黄徳貴（ホアン・デグイ）の花嫁として売られたと聞かされ、自分が人身売買業者に騙されていたことに気がつく。彼女は黄徳貴とその家族に解放を懇願するが、彼らは拒否。一方、黄一家は村で盛大な結婚披露宴を開き、黄徳貴は無理やり結婚を成立させようとする。白雪梅は抵抗を試みるが、虐待によって捻じ伏せられた上に監禁され、奴隷のような生活が始まる。意志の強い白雪梅は逃走の機会を狙うが、この山間の村では誰も彼女を助けようとはしなかった。村人たちは黄一家の監視を手伝い、逃亡を図るたびに白雪梅は捕らえられ、公然と暴行を受ける。村人たちの利己主義、そして警察の無関心によって、彼女はこの孤立した村で完全に囚われの身に。月日が経過すると黄家は次第に彼女への監視を緩め、ようやく自分の家族との連絡を取ることに成功。ようやく助けが現れたものの、それは新たな悲劇の始まりに過ぎなかった……。
「盲山」の解説
中国山間部を舞台に人身売買による悲劇を描き、2007年第60回カンヌ国際映画祭『ある視点』部門に公式出品されたドラマ。大学生の白雪梅は騙されて山間の農家の男の元へ花嫁として売られ、村人たちも監視するなか奴隷のような生活を強いられる。リー・ヤン監督が2003年第53回ベルリン国際映画祭銀熊賞（芸術貢献賞）を受賞した「盲井」に続き中国の闇を描いた、三部作の第二作目（他、「盲道」）。35mmフィルムを用いてドキュメンタリータッチで撮影され、リアリティを演出するため、演技経験のない地元の農民が村人を演じた。主要キャストには北京電影学院の学生を配している。中国の検閲により約20か所のシーンをカットしながらも、最終的に中国国内上映が全面的に禁じられた。
公開日・キャスト、その他基本情報
| 公開日 | 2025年7月18日 |
|---|---|
| キャスト |
監督：リー・ヤン
出演：ホアン・ルー ヤン・ユアン チャン・ユーリン ホー・ユンラー ジア・インガオ チャン・ヨウピン |
| 配給 | Stranger |
| 制作国 | 中国（2007） |
| 上映時間 | 102分 |
(C) 2007 Tang Splendour Films Limited - Kun Peng Xing Yun Cultural Development Limited
予告編動画
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