女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ー 作品情報

じょせいげりらふあなのたたかいぼりびあどくりつひし

女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ーのイメージ画像1

ボリビアが独立を宣言した1825年、チュキサカ(現スクレ)にあるフアナの質素な住まいを、後にボリビアの国名の由来となるシモン・ボリーバルと、ボリビアの初代大統領となるアントニオ・ホセ・デ・スクレが訪ねてくる。19世紀という時代に、植民地主義者や宗教者の偏見に抗い、女性の、人間の、母親の権利獲得のためにゲリラ兵士となったフアナの闘いを描く。

「女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ー」の解説

南米ボリビアで1960年代半ばから先住民の視点に立った映画制作・上映活動を続ける「ウカマウ集団」の軌跡を追った特集『ボリビア・ウカマウ集団 60年の全軌跡 全作品一挙上映!』(2025年4月26日よりK's cinemaほか全国巡回予定)にて劇場初公開。中心的メンバーのホルヘ・サンヒネス監督が、1966年に製作した初長編映画「ウカマウ」が評判となったことから、それをグループ名に採用した。「ウカマウ」はボリビアの先住民族アイマラ人の母語にある表現で、あえて訳すと「そんなふうなことだ」となる。サンヒネスは白人エリート層の出身だが、ボリビアの住民の半数以上はアイマラ人、ケチュア人であり、その人びとと無関係な映画を作ることはできないと考え、出演者には素人の先住民を起用、アイマラ語・ケチュア語などの先住民の言語を用いた。当時のラテンアメリカ映画界はハリウッド映画に占領され、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンなど地元で映画制作が行なわれていた少数の国にあっても、先住民の存在を重視したウカマウ的な映画作りはまったくなされていなかったので、当初の作品から大きな衝撃を観る者に与えた。1969年、米国の「平和部隊」なる援助組織がアンデス地域の女性に強制的な不妊手術を施していた事実を暴露する映画「コンドルの血」を制作して以降、「映像による帝国主義論」の創出を目標に定め、作品ごとに帝国主義の軍事・政治・宗教・経済的な顔つきを描ききることを中心的な課題とした。1971年、ボリビアで軍事クーデタが起こってからはサンヒネスらは亡命し、合計10年間ちかく、チリ、ペルー、エクアドルなどで制作・上映活動を続けた。1982年の「民主化」以降、サンヒネスらは帰国し、国内での制作・上映・配給活動を続けて、現在に至る。ラパス市に小さなスタジオを設け、そこを基盤に、先住民族出身の映像の担い手をつくりだすことに力を注いでいる。「女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ー」は、スペイン植民地支配からの解放闘争を担った実在の女性、フアナ・アスルドゥイ(1780~1862)を主人公としている。

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公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2025年4月26日
キャスト 監督ホルヘ・サンヒネス
出演メルセデス・ピティ・カンポス クリスティアン・メルカード フェルナンド・アルセ
配給 シネマテーク・インディアス
制作国 ボリビア(2016)
上映時間 103分
公式サイト https://www.jca.apc.org/gendai/ukamau/

予告編動画

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最終更新日:2025-05-19 02:00:03

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