P.N.「mtks8823」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-10-16
終わったあと、気持ちの良い印象が残る映画でした。
昔の邦画で言えば、「蒲田行進曲」のような。
最近の邦画では、「スオミの話をしよう」。
又、愛知県の一宮市が 世界三大ウールの産地とは知りませんでした。
びしゅうせかいでいちばんやさしいふく
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終わったあと、気持ちの良い印象が残る映画でした。
昔の邦画で言えば、「蒲田行進曲」のような。
最近の邦画では、「スオミの話をしよう」。
又、愛知県の一宮市が 世界三大ウールの産地とは知りませんでした。
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
発達障害の女子高生がファッションショーに挑む青春ヒューマンドラマ。外れの多いご当地映画にも関わらずかなりの傑作である。決してリアリティレベルが高い訳ではなく、ともすればご都合主義的な話にもなりそうな際どいシナリオなのだが、ギリギリのところでこれを回避している。しかもその方法が大胆な飛躍や、突飛な振る舞いなどでは無く、丁寧さと愛嬌を持って優しく包み込むという大変バランス感覚の要求される難しい方法で持って正々堂々と描き切っている。作り手のこの懐の深さには素直に賛美を送りたい。キャラクター配置も絶妙でどのキャラクターもシナリオラインに対して上手く機能している。特に黒川想矢演じる中学生の存在は大きく、主人公よりもより症状が重い障害をもった存在がいる事で、主人公を相対化し特権的な存在になってしまう事を回避している。後に若干あざとい役回りを担うが、それも物語の構造上必然を感じさせ、むしろご愛嬌の範囲で許せるところに留めているのが、この映画の強さである。