我が心に君深く 作品情報
わがこころにきみふかく
ニューヨークのカフェ・ヴィエンナでバンドの指揮をしているシグマンド・ロムバーグ(ホセ・フェラー)は、カフェの主人アンナ・ミューラー(ヘレン・トローベル)と仲のよい友だちだった。ウィーン音楽専門の彼がはじめて書いたジャズ“羊の足”はブロードウェイでヒットし、ロムバーグは大興行主シューバート(ウォルター・ピジョン)と結んで桧舞台にのり出した。そのリハーサルの日、ロムバーグはマダムXのスター、ドロシー・ドネリー(マール・オベロン)と知り合い、2人の間に深い友情が生まれた。かずかずのヒット曲を生んで数年後、ドロシーとロムバーグはジーグフェルドを利用してシューバートに“メイ・タイム”を製作させ大成功を収めた。そして、その成功に刺激され、ロムバーグ自身で“マジック・メロディ”を製作したが大失敗し、はじめてシューバートが自分に必要な人物であることを知った。サラナク湖畔に篭って仕事に専心していた彼は、通りすがりの女性リリアン・ハリス(ドー・アヴドン)に烈しく惹かれ、仕事も手につかなくなるくらいだった。次の新作でもロムバーグ=シューバートはまた成功した。ドロシーはロムバーグに“アルト・ハイデルベルク”をオペレッタにしようと言ったが、リリアンに失恋したと思っている彼は仕事ができないと断った。しかし、再びリリアンと会うことのできた彼は、希望を取り戻した喜びで“学生王子”を書いた。そしてその初日に、2人は将来を誓いあった。結婚後、彼の黄金時代がつづいた。唯一の大きな悲しみは、ひそかに彼を愛しつづけていたドロシーが淋しく死んで行ったことだった。リリアンの主張で、ロムバーグはブロードウェイに帰って演奏会を開くことになった。演奏会にはリリアンやアンナも来た。ロムバーグは、満員の聴衆を前にして妻に捧げると前置きし、“夢みる頃を過ぎても”を自分で演奏した。
「我が心に君深く」の解説
ミュージカル・プレイや映画などで有名な作曲家故シグマンド・ロムバーグの色彩伝記映画で1954年に製作された。製作はロジャー・イーデンス、監督は「掠奪された七人の花嫁」のスタンリー・ドーネンである。エリオット・アーノルドの原作から「僕は戦争花嫁」のレナード・スピーゲルガスが脚色した。イーストマンカラーの撮影(プリントはテクニカラー)は「第八ジェット戦闘機隊」のジョージ・フォルシー、音楽は「掠奪された7人の花嫁」のアドルフ・ドイッチェである。出演者は、「もず」のホセ・フェラー、「デジレ」のマール・オベロン、先般来日した歌手ヘレン・トローベル、「紅の翼(1954)」のドー・アヴドン、「雨の朝巴里に死す」のウォルター・ピジョン、ポール・ヘンリード、タマラ・トゥマノヴァらで、篇中のミュージカル場面にゲストとしてローズマリー・クルーニー、ジーン及びフレッド・ケリー兄弟、ジェーン・パウエル、ヴィク・ダモン、アン・ミラー、ウィリアム・オルヴィス、シド・チャリシー、ジェームズ・ミッチェル、ハワード・キール、トニー・マーティン、ジョーン・ウェルドンが出演する。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | MGM映画会社 |
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制作国 | アメリカ(1954) |
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