P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-06-08
※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]
時は近未来。警察官は、凶悪な犯罪の前に、次々と命を絶たれていく。
ならば、強敵無比、死ぬことのないマシン警察官を造ったらどうだろう、ということで試作された第一号。
これは、強いばかりか凶悪ですらある失敗作だった。
この失敗を好機とばかりに、ライバルが売り込んだのが、殉職した若い警察官の頭脳と肉体に、鋼鉄の外皮とコンピュータ化された機能を加えたロボットだった。
やがて、敵弾に倒れて、死の瀬戸際に立たされる、主人公の警察官。
彼が、大手術を受けて一命をとりとめ、ロボコップとして生まれ変わる。
こうなれば、向かうところ敵なし。
銃撃の真っ只中へ乗り込んで、犯人どもを叩き殺すのだ。
いや、そればかりではなく、凶暴な初代ロボット警察官とも対決する。
この映画の作り方は、まるで西部劇そのものだ。 あの決闘シーンを、近未来に持って来て、とことん刺激を強く表現する。 そして、この映画のポイントは、ラスト・シーン。 自分を強くして、戦う事だけだったロボコップが、初めて人間としての自分を自覚するところで、この映画は終わる。 機械文明に対する、人間の尊厳を描いているようにも深読みできる。 それにしても、こうしたロボット警察官の活躍に対して、拍手しながら見つめるアメリカの大衆。 やはり、凶悪犯罪多発の不安感から来たものだと思えてならないのだが。