六年目の疑惑 作品情報
ろくねんめのぎわく
ロンドンの裁判所である殺人事件の公判が行なわれていた。深夜、会社で重役が殺されて大金を奪われ、残業中の社員ヒースが強盗殺人の容疑を問われたのだ。ヒースと共に残業していたアッメリカ人の社員ラドクリフ(ゲイリー・クーパー)は、被害者の部屋からの叫び声に駈けつけると黒い影が6万ポンドいりの鞄を持って逃走、後を追って地下室へ入ったところ、そこにヒースがいたと証言した。被告は無期懲役を宣告された。ラドクリフの妻でロンドン生まれのマーサ(デボラ・カー)は裁判所からの帰途、夫からモリスという男に紹介された。夫が株で巨額の金を儲け、モリスと共同出資で新会社を始めるという話は、マーサにとって寝耳に水だった。その直後、夫妻は後をつけて来た悪徳弁護士クレイから「同僚を罪におとし、さぞいい気持ちだろう」といわれた。逆上したラドクリフはクレイを殴りつけた。6年後、ラドクリフは1流の実業家として成功、マーサも幸福であった。が、思いがけぬ出来事が平和を破った。5年前、郵便車から盗まれた行嚢が発見され、英国郵政省はその中の郵便物を遅ればせながら、名宛人に届けた。その1通がラドクリフ宛の書簡で「お前が真犯人ではないか」という脅迫状で、差出人はクレイだった。マーサの夫に対する疑惑はつのった。ラドクリフは急に出張した。が、マーサは夫が下町を歩いていたというのを女友達から聞いた。彼女は被告ヒースの妻に会ったり当時の新聞を読んだりして事情を調べ、夫を詰問した。怒った夫は夜の町に出て行った。気を静めるため入浴したマーサのうしろから、夫が日頃使ってたカミソリのむきだしの刃が迫った。――マーサを殺そうとしたのはジェレミー・クレイだった。夫がそれを救った。そして重役を殺し金を奪ったのもクレイだったのであった。
「六年目の疑惑」の解説
マックス・エーリッヒの原作を映画化したサスペンス映画。「メリーディア号の難破」のマイケル・アンダーソンが監督に当っている。脚色はジョセフ・ステファノ。音楽を受け持っているのはウィリアム・オルウィン。出演するのはゲイリー・クーパー、デボラ・カー、エリック・ポートマン、ハーミオン・ジンゴールドなど。製作はウォルター・セルツァーとジョージ・ダグラス。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | ユナイテッド・アーチスツ映画 |
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制作国 | アメリカ イギリス(1961) |
上映時間 | 97分 |
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