ローズマリーの赤ちゃん 作品情報
ろーずまりーのあかちゃん
ニューヨーク、現代。若い俳優ガイ(ジョン・カサヴェテス)と妻ローズマリー(ミア・ファロー)が、マンハッタンの古いアパートに引越してきた。2人がつき合っている初老の友人ハッチ(モーリス・エヴァンス)によれば、このアパートは、以前から不吉な噂がたえないという。だが若い2人は、いっこうに平気だった。隣人はローマンとミニーのカスタベット夫妻。親切だが、少々おせっかいの老夫婦だ。彼らには養女が1人いた。彼女は、いつもタニスの入った異様な匂いを発するペンダントをしている。そして、ある夜、彼女はアパートの窓から飛び降り自殺をとげてしまった。理由のわからない不可思議な死であった。翌日、カスタベット夫婦は、ガイとローズマリーを夕食に招待した。ローズマリーは、この夫婦をあまり好まなかったが、何故かガイは親密なつきあいを始めていった。そしてミニーは、例のタニスの入ったペンダントをローズマリーにプレゼントし、一方的な親切をみせ始めた。この頃から、ガイの仕事の上に変化が起こり始めた。いつも彼をだしぬいて、いい役にありついていた俳優が急に盲になり、ガイに役がまわってきた。そしてガイは急に、赤ちゃんを作ろうと言い出し、その日にちまで決めてしまった。ローズマリーに異論のあるはずはない。その当夜、夕食の時、ミニーがデザートを持ってきてくれた。だが、まずくてローズマリーは食べられなかったが、ガイの強いすすめで半分ほど食べ、その結果、目まいがして意識を失ってしまった。その夜、ローズマリーの見た夢は、まさに悪夢というにふさわしい。翌朝目ざめると、彼女の身体は、ひっかき傷でいっぱいだった。おかしな、そして不気味な一夜であった。やがて彼女は妊娠した。するとカスタベット夫妻は親切ごかしに産科医の指定をしたり、栄養があると称する飲物を毎日運んでくれさえした。ガイは何も言わない。だが日が経つにつれ、ローズマリーの身体は弱まり顔色は悪くなるばかり。訪ねてきたハッチは心配してくれた。様子がおかしい。彼は翌日、彼女と会う約束をして帰っていったが、その約束の日、彼は急病で倒れ、数ヵ月後に死んでしまった。彼は死ぬ間際、ローズマリーに“魔女のすべて”という本をくれた。ローズマリーは読みふけり、すべての謎を解いた。カスタベット夫妻は、魔族だ!そしてガイも一味になったのだ!ローズマリーはもうすぐ生まれる我が子の安全のため1人で事を運ぶ決心をした。だが産科医さえもクルだったのだ。もう逃れるすべはない。ローズマリーの出産が始まった。気づけば、出産に立ち会ったみんなは死産だったと言う。しかし、時たま隣室から子供の泣き声がする。ある夜、肉切り包丁を持った彼女は1人、隣室に入っていった。するとそこには、魔族が大勢集まり、ガイもいる。黒づくめで十字架のついた、ゆりかごまである。ローズマリーは近づいた。中の赤ちゃんは、瞳孔がない。悪魔の子だ!自分の生んだ子、ローズマリーの赤ちゃんは悪魔大王の子なのだ!妊娠したあの夜、ガイの身体に悪魔が、のりうつったのだろう……。ローズマリーは、その子に微笑みかけるのだった。
「ローズマリーの赤ちゃん」の解説
アイラ・レヴィンの同名小説の映画化で、脚色・監督はポーランド出身の異才ロマン・ポランスキーである。撮影は「女狐」のウィリアム・A・フレイカー、音楽は「水の中のナイフ」でポランスキーに協力し、あとを追って西欧に逃れたポーランドのクリストファー・コメダが担当した。彼はポーランド時代、ワイダの「夜の終りに」のスコアを担当したことがある。なお、夢のシーンの合成撮影は、ファーシオット・エドワードが招かれて担当している。出演は「バタシの鬼軍曹」やTV「ペイトンプレイス物語」に出演していたミア・ファロー、「特攻大作戦」「暴力波止場」などに出演し、監督でもあるジョン・カサヴェテス、舞台の名女優ルース・ゴードン、「女房の殺し方教えます」のシドニー・ブラックマー、「猿の惑星」のモーリス・エヴァンスほか。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | パラマウント |
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制作国 | アメリカ(1968) |
上映時間 | 136分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:4.33点★★★★☆、3件の投稿があります。
P.N.「雪風」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2020-08-03
強度のマタニティーブルーの妄想話かと思ったが、最後にマジやんかと、驚きました。母親ってどんな子供でも、結局かわいいものなんやねえ。どんな赤ちゃんか見たかったです。