ヤング・ゼネレーション 作品情報
やんぐぜねれーしょん
インディアナ州、ブルーミントンの町。デイブ(デニス・クリストファー)は、ハイスクールの課程を終えたばかりだが大学に進む気はあまりない。彼の父親(ポール・ドゥーリー)は、昔はストーン・カッター(石切工)であったが今は中古車の販売業を営んでいる。デイブの趣味は自転車レースで愛用の自転車を乗り回していた。彼はイタリアのレーシング・チャンピオンに憧れ、その影響でイタリアかぶれになっており、ことあるごとに怪しげなイタリア語を口にし、イタリアのクラシック音楽ばかり聞いていた。彼の仲間マイク(デニス・クエイド)、シリル(ダニエル・スターン)、ムーチャー(ジャッキー・アール・ヘイリー)の3人の父親たちも、デイブの父親と同業のストーン・カッターあがりだった。4人組のリーダー格はマイクだったが、彼らは大学に進まない故に、カッターと呼ばれ、大学生たちからは疎外されていた。彼らは、昔石切場だった岩肌をたまり場としており、自然にできたプールで泳いだり話したりしていた。しかし、この縄張りを荒しに来る者がいた。ロッド(ハート・ボシュナー)という大学生と彼の仲間の学生たちだ。デイブは、この中のキャサリン(ロビン・ダグラス)という学生をふとしたことから知り、恋心をいだくようになった。ある夜ギターを弾けるシリルを伴ってキャサリンら女学生たちが寄宿している家の窓下で、イタリー語でセレナードを歌ったデイブはキャサリンに強い印象を与えることに成功する。大学生たちが集まる食堂で、ある日キャサリンと席を共にすることになったデイブは、彼女に自分はイタリアで生まれた生粋のイタリア人であると嘘をついた。一方、ムーチャーは交際中のガールフレンド、ナンシー(エイミー・ライト)と結婚する決意をしていた。やがて、デイブが待ちに待ったレースの日がやってきた。イタリアの自転車レース・チームもやって来るのだ。彼は父親の反対を押し切って、そのロード・レースに出場した。そして日頃の練習の成果が実り、あと一歩で優勝というところまでいくが、イタリアのチャンピオンの1人に妨害されチェーンを切られたため転落しレースから脱落した。レースにすべてを賭けていたデイブは、イタリアかぶれだった自分に愛想がつき、それまでのイタリア中心の生活を一変することにした。そして、キャサリンにも自分がイタリア人でないことを告げた。しかし、彼女は彼が嘘をついていたことを怒って波に平手打ちをくわせて立ち去った。悲観したデイブに一番同情し慰めたのは、日ごろ厳しかった父だった。そして、ブルーミントンで毎年開催されているリトル500バイシクル・レースと呼ばれる競輪が行なわれる日がきた。デイブも、マイクら3人と組んで出場することになった。チームの名は“カッターズ”。レースは、多数のチームの参加によってスタートした。優勢だったカッターズがデイブの負傷で一時は絶望かと思われるが、再び奮起したデイブが終幕、大学チームのロッドを追い抜き、見事優勝。大観衆の前で“カッターズ”の4人はトロフィーをかかげるのだった。(20世紀フォックス映画配給*1時間41分)
「ヤング・ゼネレーション」の解説
インディアナ州ブルーミントンの町を舞台に自転車レースに青春を賭ける若者と、その家族、仲間との交流を描く青春映画。製作・監督は「ザ・ディープ」のピーター・イエーツ、脚本はスティーブ・テシック、撮影はマシュー・F・レオネッティ、音楽はパトリック・ウィリアムス、編集はシンシア・シェイダー、美術はパトリシア・フォン・ブランデンスタイン、衣裳はベッツィ・コックスが各各担当。出演はデニス・クリストファー、デニス・クエイド、ダニエル・スターン、ジャッキー・アール・ヘイリー、バーバラ・バリー、ポール・ドゥーリー、ロビン・ダグラス、ハート・ボシュナー、エイミー・ライトなど。日本語版監修は清水俊二。デラックスカラー、ビスタサイズ。1979年作品。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1980年4月5日 |
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配給 | 20世紀フォックス |
制作国 | アメリカ(1979) |
上映時間 | 101分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2018-11-22
落ちこぼれの若者四人の青春スケッチ。イタリアかぶれの主人公の自転車レースに挑む一途さが清々しい。メンデルスゾーンの「イタリア」交響曲が最高に生かされたレースシーンが圧巻。社会批評を一切語らず、青春真っ只中の軟弱さから強かさを演出したピーター・イエーツの会心作にして、爽やかな青春映画の佳作。