P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-07-07
この映画の監督は、脚本家から監督に転じたジョン・ヒューストンの第1回作品。
小説同様のハードボイルド・タッチで、息もつかせぬ演出を見せ、名声を高めた作品。
また、主演のハンフリー・ボガートも、脇役から大スターへとのし上がった。
そして、ジョン・ヒーストン監督の父、ウォルター・ヒューストンも、特別出演している。
まるたのたか
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この映画の監督は、脚本家から監督に転じたジョン・ヒューストンの第1回作品。
小説同様のハードボイルド・タッチで、息もつかせぬ演出を見せ、名声を高めた作品。
また、主演のハンフリー・ボガートも、脇役から大スターへとのし上がった。
そして、ジョン・ヒーストン監督の父、ウォルター・ヒューストンも、特別出演している。
ハンフリー・ボガートの速い台詞回しの英語の語感が与える人物の表現力の深みと重みが素晴らしい。脇役ピーター・ローレの役者振りと巨体の悪役シドニー・グリーンストリートの存在感。唯一心残りは導入部のメアリー・アスターの登場シーン。ワイルダーの「情婦」におけるデートリッヒと比較しては悪いが、謎の美女の十分な効果を出していない。演出・演技の問題ではなく女優の格の違いが露呈する。
脚本と演出は絶賛したい。現代の映画人が製作したらおよそ2時間は越える長さになったであろうが、1時間40分に纏め上げたことが全て物語る。スピード感があり、それで不足なシーンがない驚き。
ジョン・ヒューストンの輝かしきデビュー作の傑作品。
ロバート・ゼミキス監督のマリオン・コテヤール主演映画〈マリアンヌ〉を観ていたらハードボイルドなタッチから本編を連想した。本編のジョン・ヒューストン監督は、先日見た記録映画〈映像の魔術師、オーソン・ウェルズ〉でウェルズ本人に代わってアカデミー賞を受け取るシーンで登場していたが、本格的な大人の映画を創るプロペッショナルだった!ダシール・ハメット原作の本編も又ー。