ブルー・マックス 作品情報

ぶるーまっくす

1918年、第1次大戦も終末に近い頃、若い中尉ブルノ・スタッヘル(ジョージ・ペパード)がある飛行基地へ赴任してきた。彼の望みは1日も早く出撃し、1機でも多く敵機を撃墜し、撃墜王に授けられるブルー・マックス勲章を得ることだった。そのため、彼にとっては僚友の死よりも、残り少ない飛行機を大切に扱うことよりも、撃墜機の数を増すことが問題だった。こうした彼の態度は当然隊長ハイデマン(カール・M・フォーグラー)や基地の人々の反感をかった。しかし、同じ基地のウィリー・クルーガーマン(ジェレミー・ケンプ)が、伯父のクルーガーマン伯(ジェームズ・メイスン)から、撃墜王として勲章を授けられるとき、伯はスタッヘルの武勇をほめたたえた。それみたことかとスタッヘルは得意満面ー―しかし彼には、伯が自分を戦意昂揚のためのロボットに仕立てている真意は見ぬけなかった。やがて撃墜機の数が増すにつれ、撃墜王としてスタッヘルの人気は急上昇した。同時に伯の狙いは適中し、「国民の英雄」として彼は祭りあげられ、1日、ベルリンに招かれて宣伝キャンペーンが始まった。このとき伯の夫人カエティ(U・アンドレス)は、スタッヘルの冷たい態度にかえって欲情をそそられ、彼を寝室に誘った。この年、ドイツは連合軍に対して最後の大反撃に出たが、失敗。一方スタッヘルはいよいよ念願のブルー・マックス勲章を授与されることになった。が、その式典の当日、空軍省からクルーガーマンの死の真相を究明するため、スタッヘルを逮捕せよとの命令が来た。しかし伯は「国民の英雄」に汚名はきせられないと、機体に弱点のあるのを隠して、彼に新鋭機のテストを命じた。ドイツの英雄スタッヘルは、意気揚揚とブルー・マックスを胸に空中を乱舞した。だが、やがて機体は空中分解。彼は英雄として散華した。

「ブルー・マックス」の解説

ジャック・D・ハンターの小説を、ジェラルド・ハンリー、デイヴィッド・パーセル、ジャック・セッドンの3人が脚色、「かもめの城」のジョン・ギラーミンが監督した飛行機アクション。撮影は「バタシの鬼軍曹」のダグラス・スローカム、飛行撮影はスキーツ・ケリー、音楽は「駅馬車(1965)」のジェリー・ゴールドスミスが担当した。出演は「大いなる野望」のジョージ・ペパード、「ロード・ジム」のジェームズ・メイスン、「カトマンズの男」のアーシュラ・アンドレス、マクシミリアン・シェルの弟、カール・シェル「クロスボー作戦」のジェレミー・ケンプ、「素晴らしきヒコーキ野郎」のカール・ミカエル・フォーグラーほか。製作はクリスチャン・フェリー。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 20世紀フォックス
制作国 アメリカ(1966)

ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-06-22

撃墜王に贈られる、ブルーマックス勲章を得るために、ただただ、撃墜機の数を増やすことだけに、執念を燃やす男スタッヘルをジョージ・ペパードが演じている。

その態度は、基地の人々の反感を買ったが、やがて彼は、国民の英雄に祭り上げられ、念願の勲章を与えられる。

だが、英雄は、英雄らしい死を選ばねばならなかった。

飛行機のバトル・シーンも見ものの戦争スカイ・アクション映画の傑作だ。

最終更新日:2024-07-02 16:00:02

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