パリの旅愁 作品情報

ぱりのりょしゅう

アメリカを去ってパリに住んでいる若いジャズメン、ラム・ボーエン(ポール・ニューマン)と黒人のエディ・クック(シドニー・ポワチエ)は、セーヌ左岸の「クラブ33」で演奏しながら、毎日満ち足りた生活を送っていた。クラブはいつも満員、それに野心に燃えるラムは“パリ・ブルース”というコンチェルトを完成しようとしていたからである。晩秋のある日ラムは世界的なトランペット奏者ワイルドン・ムーア(ルイ・アームストロング)を出迎えにいった。ムーアの手を通じて、完成したばかりの“パリ・ブルース”の譜をレコード王ベルナールに、渡してもらうためである。そのプラットフォームで、彼はアメリカから2週間の休暇旅行にやって来たリリアン・マーニング(ジョアン・ウッドワード)とつれの黒人娘マニー・ランプソンと知り合った。その夜、彼らのクラブにその2人の娘がやって来た。リリアンはラムのトロンボーン・ソロに魅惑されたように心を弾ませた。一方、マニーとエディの心もいつしか静かにとけ合って行った。その日から二組のカップルは美しいパリの街を歩き回った。しかし、この二組の恋は結婚へはすぐに結びつけられなかった。ラムは音楽にすべてを打ちこんでいる。その彼に将来を求めることはできない、とリリアンは考えたのである。マニーにしてもどうしても故国へ帰ろうとしないエディと生活をともにすることはできないのだった。2人の娘はパリにいて苦しむよりはと、帰国を早めることにした。折も折、ラムは、ベルナールから例の譜面を突き返され、絶望につき落とされた。たまたまムーアからアメリカの演奏旅行の誘いをうけた彼は、何年ぶりかで故国へ帰り、リリアンと結婚しようと決心した。しかし仲間の1人がも催してくれた別れのパーティーの後で、深く反省したラムは、やはりパリに残って自分の才能をもう一度試すべきであることに気づき、やはり、リリアンをだまって送るべきだと考えるのだった。二人の娘がパリを去る朝、やはりマニーとの結婚が本当の自分の道であると知ったエディ。リリアンと別れようと決心したラム。それぞれの気持ちを抱いた二人をフォームに残して、汽車は去って行った。

「パリの旅愁」の解説

アメリカの小説家ハロルド・フレンダーのベストセラー小説「パリ・ブルース」を映画化したもの。パリを背景にアメリカから渡ったジャズメンたちの恋を描いている。監督は「黒い蘭」のマーティン・リット。脚色は「西部に賭ける女」のウォルター・バーンスタインほか3人。撮影のクリスチャン・マトラ、美術のアレクサンダー・トゥローナーはフランスの有名な技術者たち。音楽はジャズマンとして知られるデューク・エリントン。出演しているのはポール・ニューマン、ジョアン・ウッドワードなど。フランス俳優が多く傍役をつとめている。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 松竹セレクト国際映画
制作国 アメリカ(1961)

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最終更新日:2022-07-26 11:04:02

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