ドミノ・ターゲット 作品情報
どみのたーげっと
サン・クエンティン刑務所。ロイ(ジーン・ハックマン)は殺人罪でここに服役していた。刑期は20年、まだ5年の月日が過ぎたばかりだ。彼は少年時代から何度も刑務所に出入りしてい、ベトナム戦争では狙撃兵として数々の戦功に輝いた男だった。除隊後は、彼はある男の運転手として勤めるが、男の若い妻エリー(キャンディス・バーゲン)と恋仲になっていく。そして、その男が死体となって発見されると、嫌疑はロイとエリーにかかり、ロイは有罪になったのだった。そして先に出所したエリーには、自分を忘れて幸せをつかんでくれといいのこすロイ。ある日、ロイは所長に呼び出された。面会人がいるというのだ。その面会人の名はマービン(リチャード・ウィドマーク)。初対面の男だが、男はロイの過去を知りつくしていた。マービンはその後も刑務所を訪れ、彼が来られない時は助手のロス(エドワード・アルバート)が来た。そして「我々に協力すれば脱獄させてやる」と言い、ロイは「同房のスピベンタ(ミッキー・ルーニー)も出してくれ」と答えた。翌朝、ロイら2人は脱獄に成功。だが逃走中、スピベンタは待っていた男達に殺された。やがてロイはサンフランシスコのホテルの一室に着く。そこにはリーザー将軍(イーライ・ウォラック)という男がい、TVニュースは、ロイがスピベンタを殺して逃走中、と報じていた。数日後、ロイはコスタ・リカ行きの飛行機に乗せられ、プンタレナス空港でマービンと再会する。彼はロイを海岸の優雅な屋敷に案内した。と、そこには愛しのエリーが……。美しい家、20万ドルの報酬、何週間かの間、ロイとエリーは夢のような日々をすごす。しかし、それも長くはない。やがて2人はロサンゼルスに連れ戻され、ヘリコプターに乗せられたロイは、リーザー将軍より1丁のライフルを渡される。すべては明らかになった。ロイはある組織の手先となり、暗殺の予行演習をさせられたのだ。彼はこの仕事を断わった。だが組織は報復としてエリーを誘拐。しかたがない。ロイの仕事は続行された。国旗を掲げた白い邸宅。ヘリコプターに乗ったロイの銃の照準は、ある男を狙う。だが、その男は……。ロイはまよう。男を殺(や)れば、世界の政治が変わるかもしれない。彼は狙いをずらして引金を引いた。だが地上にいた狙撃者が標的を射つ。なんとその狙撃者こそ、あの死んだはずのスピベンタだった!やがて、エリーをとり戻したロイはプンタレナスに戻ろうとし、マービンが車で送ってくれることになった。だがその車もロイの目前で爆発。ロイは怒る。そして自分も狙われていると知るのであった。プンタレナスでの生活が始まった。だが数日後、エリーも車にはねられて死亡、これは事故ではない。今となってはロイにはわかりきったことであった。ロイは有り金をはたいて、高性能のライフル、弾薬、そして食糧を買いこんだ。今、彼ははじめて怒りに燃えた。エリーのため、そして自らの運命のために……。彼は待った。やがてロスとスピベンタが現われる。ロイは、恨みをこめ、静かに引き金を引いた。死んでいく2人--。だが、それでことがすんだとは思えない。あの目にみえない謎の組織が、次々と暗殺者を送りこんでくるにちがいないのだ。あのエリーとの幸せなひと時をすごした海岸を歩むロイ。彼の脳裡にはあの想い出がよみがえる。だが、彼の背後にはヘリコプターが近づき、ロイの後頭部が、そのヘリコプターに乗った狙撃者の高性能ライフルの照準に合わされようとしていた……。
「ドミノ・ターゲット」の解説
刑務所に服役している男がある組織の手によって脱獄し、暗殺者にしたてあげられ、そして愛した女のために命を賭ける男を描くサスペンス・アクション。製作総指揮はマーティン・スターガー、製作・監督は「オクラホマ巨人」のスタンリー・クレイマー、脚本・原作はアダム・ケネディ(早川書房刊)、撮影はフレッド・ケーネカンプとアーネスト・ラズロ、音楽はビリー・ゴールデンバーグ、美術はロン・ホップス、特殊効果はフィル・コリー、スタント調整はベア・ハドキンス、録音はディビッド・ロン、編集はジョン・F・バーネットが各々担当。出演はジーン・ハックマン、キャンデヤス・バーゲン、リチャード・ウィドマーク、ミッキー・ルーニー、エドワード・アルバート、イーライ・ウォラック、ケン・スウォッフォード、ネヴァ・パターソン、ジェイ・ノヴェロなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1978年2月4日 |
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配給 | 日本ヘラルド映画 |
制作国 | アメリカ(1976) |
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