砦のガンベルト 作品情報

とりでのがんべると

インディアンが虐待を受けて追いつめられ、白人を仇敵とねらっていた頃。西部の警備にあたっていた騎兵隊が、インディアンの襲撃を受けて全滅した砦を発見した。荒された砦には弾のない民間人の連発銃が1挺落ちていた。1人生き残った酋長ハヌーの話によると、それはチューカ(ロッド・テイラー)のものだという。ハヌーが、はじめてチューカに会ったのは彼の子供が餓死し、その葬式の時だった。拳銃つかいのチューカは、彼らに食物を与えて立ち去った。その後チューカは2人の女、ベロニカ(ルチアナ・パルッツィ)とヘレナの乗っている駅馬車に出会い、砦まで護衛して行った。その夜、砦では、彼らと砦の守備にあたっているバロア大佐(ジョン・ミルズ)、およびその部下の兵士らが食卓を共にしたのだが、大佐は部下の1人1人を口ぎたなくののしるばかり。チューカは大佐の態度を不思議に思い、過去を探ろうとしたが、その時、インディアンの矢が飛び込んできた。このときは、無事インディアンを撃退したが、大佐に見込まれたチューカは、彼の片腕といわれるハーンスバッハ(アーネスト・ボーグナイン)と共に砦で働くことになった。その後、砦では大佐に反目する兵士たちの反乱の企てが発覚し、大佐はその1人を射殺してしまった。夜、大佐の部屋を訪れたチューカはインディアンに食糧を残して砦を明け渡すことをすすめたが意見は対立。しかしチューカは大佐の過去を知ることが出来た。かつてインドに駐頓していた頃、酒で前後不覚になり連隊を全滅させてしまったこと、エジプトでハーンスバッハの生命を救って捕虜になり、去勢されたことなどである。夜明け、インディアンの奇襲があった。矢を受けた大佐は、インドでの自分の行為を、卑怯者のそれではなかっかと、最後まで悩みながら死んでいった。そして彼の部下たちも全員……。チューカも横腹に槍を受けて倒れた。ハヌーを残してインディアンも立ち去った。その後、無数の死体の横たわった砦に、墓がひとつ作られ、十字架にはガンベルトだけがぽつんとかけられてあった。銃は騎兵隊に持っていかれてしまったがハヌーのチューカへの、せめてもの恩返しであった。かつて、食物をもらったことへの。

「砦のガンベルト」の解説

リチャード・ジェサップの小説を彼自身が脚色、「駅馬車(1965)」のゴードン・ダグラスが監督した西部劇。撮影は「禁じられた家」のハロルド・スタイン、音楽はリース・スティーヴンスが担当した。出演は「ホテル」のロッド・テイラー、「特攻大作戦」のアーネスト・ボーグナイン、「ふたりだけの窓」のジョン・ミルズ、「007/サンダーボール作戦」のルチアナ・パルッツィほか。製作は主演者ロッド・テイラーと、俳優出身のジャック・ジェイスン。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 パラマウント映画
制作国 アメリカ(1967)

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最終更新日:2022-07-26 11:04:03

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