電子頭脳人間 作品情報
でんしずのうにんげん
コンピューター科学者ハリー・ベンソン(ジョージ・シーガル)は、しばしば強烈な発作に襲われ、そのつど記憶を喪失していた。彼自身は憶えていないが今まで2度も人を殺しそうになったという。現在は警察の監視下にあり、ある決断を迫られていた。今後も起こるであろう発作による暴力をさけるため、麻薬によって廃人になるか、あるいは脳手術によって巨大な電算機に支配される人間になるかのどちらかだった。後者の場合は彼に暴力的な発作が起こると、いち早く電算機が彼の脳に向けて快楽信号を送り、暴力を回避させられることになるというものだった。結局ベンソンは後者を選んだが、彼の主治医をつとめる女医のジャネット・ロス(ジョーン・ハケット)はこれに批判的だった。脳外科手術の権威エリス博士(リチャード・A・ダイサート)を始め、医師のモリス(マイケル・C・グイン)やマクファーソン(ドナルド・モファット)らが手術に当たり手術終了後、24時間にわたって患者を監視しながら電算機のテストをすることになった。ところが、ベンソンは数時間後に病院を脱走、恋人アンジェラ・ブラック(ジル・クレイバーグ)のもとに走った。警察が彼を捜しまわるのをよそに、彼はアンジェラとのセックスに溺れていた。2人でテレビを見始めたとき、突然ベンソンは発作に襲われ、ハサミでアンジェラを刺し殺して姿を消した。そして2回目の発作に襲われた彼は、教会に忍び込み、神父を殺害した。やがてベンソンはジャネットの家に姿を現わした。ジャネットの背筋が凍る。それでも彼女は何とかベンソンを病院に帰させようとしたが、彼はうけつけなかった。機械にされるのはごめんだというのだ。その間に次の発作が起こった。彼はナイフを握りしめ、ジャネットに迫る。そのときベンソンがころんだため、彼女はかろうじて浴室へ逃げこめた。そのドアに彼が穴を開け始めたが、ふいに気が変わり、家を飛び出して墓地に向かった。そこで数発の弾丸を発射したために、警察が彼の居所を発見、ヘリコプターが呼ばれ、現場へ到着すると、ベンソンは逃れようとして掘り返したままの墓穴へころがり落ちた。その上空から、ヘリに乗った狙撃手が容赦なく弾丸を浴びせかける。ジャネットがその現場に駆けつけたときには、ベンソンはもう虫の息だった。
「電子頭脳人間」の解説
脳外科の手術を受け、コンピューターによって精神をコントロールされた男が起こす事件を描くSF映画。製作・監督・脚本はTV出身の新人マイク・ホッジス、原作は「ウエストワールド」を監督した作家マイケル・クライトンのSF恐怖小説。撮影はリチャード・H・クライン、音楽はJ・S・バッハによるゴールドバーグ・バリエーションNo25、編集はニコラス・スチーブンソンが各々担当。出演はジョージ・シーガル、ジョーン・ハケット、リチャード・A・ダイサート、ジル・クレイバーグ、ドナルド・モファット、マット・クラーク、マイケル・グウィン、ノーマン・バートン、ウィリアム・ハンセン、ジェームズ・シッキング、イアン・ウォルフなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1974年10月12日 |
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配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
制作国 | アメリカ(1974) |
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