縮みゆく人間 作品情報
ちぢみゆくにんげん
夏のある日、ロサンゼルスに近い太平洋上でボートを楽しんでいたスコット(グラント・ウィリアムス)とルイズ(ランディ・スチュアート)の夫妻は、不思議な霧に包まれルイズは船室に入っていたが表にいたスコットは粉末を浴びた。そして数ヵ月後、彼は次第に自分の体が縮んで行くのを感じた。州立医学センターのシルヴィア博士に診察してもらった結果、海で受けた放射能の霧と、その2ヵ月後、並木の下でかぶった殺虫剤のために身長・体重が縮小するようになったと分かった。医師の努力も空しくスコットは縮んでいき、これが新聞に洩れ全米の注目の的となった。身長3尺になったときシルヴィア博士が解毒剤を発見したが、縮むのが止まるだけで元の体には戻れない。ある夜スコットは町へ出て公園の見世物小屋へ行ってみた。そこには彼と同じ小人がいてその1人が美しいクラリスと友達となった。漸く小さいなりに生きる自信を得たが、間もなく薬の効用がきれクラリスよりも小さく縮んでいった。4インチになったスコットは家の居間に人形用の家を貰って、そこで寝起きすることにした。妻のルイズが外出した間に彼は、今は巨大な猛獣にも思われる猫に襲われ、地下室に落ちた。帰宅したルイズは残された血の跡を見て夫は猫に食われたと思って悲しみ嘆いた。一方、地下室のスコットはマッチの空箱に今や2インチの体を横たえていたが、ある日、水槽が壊れ溺死しそうになった。彼の叫び声も聞こえず妻は引っ越して行ってしまった。水が引き危うく助かったスコットは夜になって空気穴の金網の目を潜って外へ出た。彼は、もはや縮むのを恐れずありのままの状態に甘んずる覚悟を決めた。極微粒子になっても存在するからには意義があると考えたからだ。やがてスコットは蔦の葉の陰にかくれ見えなくなった。
「縮みゆく人間」の解説
新進怪奇小説作家リチャード・マシスンの原作「縮みゆく人間」を彼自ら脚色、「タランチュラの襲撃」のジャック・アーノルドが監督した空想科学映画。撮影監督は「決闘者」のエリス・W・カーター、音楽は同じくジョセフ・ガーシェンソン。主演は、「風と共に散る」のグラント・ウィリアムス、「僕は戦争花嫁」のランディ・スチュアート、テレビショウに出ているエイプリル・ケントなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | ユニヴァーサル |
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制作国 | アメリカ(1957) |
上映時間 | 80分 |
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