戦略大作戦 作品情報

せんりゃくだいさくせん

ケリー(クリント・イーストウッド)とガトコウスキー(ディック・ダバロス)は、激戦中に捕虜にした敵軍の大佐をつれ、ビッグ・ジョー(テリー・サヴァラス)、リットル・ジョー(スチュアート・マーゴリン)、ジョッブ伍長(トム・トゥループ)らが待つ、納屋へ戻ってきた。彼らはその捕虜に酒を振舞い、ドイツ占領区内の小さなフランス銀行に、千数百万ドルの金の延べ棒が保管されていることを聞きだした。折りも折り、彼らに3日間の休暇が与えられた。メイトランド大尉(ハル・バックリー)から酒と女はご法度と釘をさされたものの、いまや彼らは、金の延べ棒をいただく戦略に夢中だった。ケリーはまず、計画を練る天才のクラップゲーム(ドン・ピックルズ)と戦車隊の生き残りオッドボール(ドナルド・サザーランド)を仲間に引き入れた。オッドボールは戦車の調達をひきうけた。夜、ケリーたちは戦線を突破し、一路、黄金をめざして進んでいった。一方、司令部では、空中写真が紛失し、コルト将軍(キャロル・オコナー)の雷が落ちていた。ところが現在その地図はオッドボールの手もとにおさめられていた。彼はこれを拡げ、作戦を立てていたのだ。ケリーのグループは奇襲作戦を展開し、敵陣深く進んでいった。その間、仲間も次第に少なくなっていたが、やがてオッドボールの戦車と落ち合うことができた。その夜半、コルト将軍は思いがけず、上司からおほめの電話をもらい、中将進級を約束された。そして、これがケリーたちの活躍のたまものと知ると、さっそく彼らに、英雄の勲章を贈ることを決定した。黄金はタイガー戦車3台に守られ、厳重に保管されていた。最後の戦闘は激烈をきわめたが、ケリーたちは、多くの犠牲を出しながらも見事に金の延べ棒を手中にした。コルト将軍が大部隊を引き連れ応援にかけつけ、一般人の歓呼をうけている時、ケリー、ビッグ・ジョー、オッドボールたちは、延べ棒をもってゆうゆうとトラックで引き上げていった。(MGM配給*2時間28分)

「戦略大作戦」の解説

アメリカの無頼の英雄兵士たちがフランス戦線で、ドイツ軍相手に活躍する戦争アクション。製作はガブリエル・カツカとシドニー・ベッカーマン、監督は「荒鷲の要塞」のブライアン・G・ハットン。脚本は「ミニミニ大作戦」のトロイ・ケネディ・マーティン。撮影は「逃亡者」のガブリエル・フィゲロア、音楽はラロ・シフリン、美術はジョナサン・バリーが担当。編集はジョン・ジンプソン。出演は「ペンチャー・ワゴン」のクリント・イーストウッド、「女王陛下の007」のテリー・サヴァラス、「深く静かに潜航せよ」のドン・ピックルズ、「M★A★S★H(マッシュ)」のドナルド・サザーランド、「ガンファイターの最後」のキャロル・オコナー、「コマンド戦略」のトム・トゥループ、「暴力脱獄」のディック・ダバロス。他にハル・バックリー、スチュアート・マーゴリンなど。テクニカラー、パナビジョン。1970年作品。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1970年12月26日
配給 MGM
制作国 アメリカ(1970)
上映時間 144分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-06-19

この映画「戦略大作戦」は、戦争アクションに、金の延べ棒奪取作戦をプラスしたところが新味の、戦争冒険アクション映画の痛快娯楽作だ。
監督は「荒鷲の要塞」のアクション映画を得意とするブライアン・G・ハットン。

この映画は、戦場の中での戦闘アクションだけでなく、計画犯罪ものの持つ面白さも盛り込んで、二倍楽しんでいただきましょうという趣向だ。
この着想はなかなか面白い。とにかく、人をくった話が展開するのだ。

そして、この映画には当時、大きな反響を呼んでいた、ロバート・アルトマン監督の「M★A★S★H」の影響を大いに受けていると思う。
朝鮮動乱のアメリカ野戦外科病院を舞台に、そこに勤務する軍医たちの奇妙奇天烈な行動を描いた反戦コメディで、ブラック・ユーモアのタッチを含んで描いていた映画だった。

最終更新日:2024-06-29 16:00:01

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