戦塵 作品情報
せんじん
1944年のイタリー戦線。米陸歩兵部隊の中にデイヴ・フェアチャイルド(ウェンデル・コーリー)とウィリイ・ドーリイ(ミッキー・ルーニー)と「牧師」の綽名のあるイワルド軍曹(ドン・テイラー)もまじっていた。ある掃討戦の最中、デイヴは「牧師」に助けられたのが縁で2人は親しくなった。部隊に4日間の休暇が出た。デイヴとウィリイは酒と女を罪悪と考えているこの清教徒のような「牧師」に人生の楽しさを教えてやろうと、美しい商売女フィマア(ニコール・モーリー)に金をやって「牧師」を誘惑させた。フィマアは何時しか彼の純真さに惹かれて愛するようになった。兵隊たちが屯する酒場で、2人は婚約をデイヴに打ち明けた。ところがその時入ってきた米軍の一団の言動からフィマアが商売女であることを知る。ウィリイはデーヴを助手にして、キャンプ内に秘かに開かれた賭博所に乗り込み大金をせしめてしまった。ところが2人が好意的な冗談で仕組んだフィマアの1件を「牧師」は心の底から憎み呪っていた。やがて「牧師」の指揮する偵察隊は、敵軍が放棄したと考えられていた農家に接近するが、突如機関銃の掃射をうけ、極度に不利な態勢におかれているにも拘らず攻撃に出て、生き残ったのはウィリイ、デイヴ、と「牧師」の3人になってしまう。「牧師」はウィリーの札束をその場に棄てさせる。札をみたウィリーはデーヴの止めるのもきかず、壕を飛び出し、機関銃掃射をうけて札束を握った侭、死んでしまう。「牧師」は地雷に触れて重傷する。臆病者のデイヴは1人になったが、しにもの狂いで戦車を炎上させる。ウィリイの屍の傍らに戻ったデイヴは、死を賭して握った紙幣をかき集めながら脚をやられて倒れている「牧師」をなじったが、デイヴはやはり「牧師」を見殺しにできず、体をかつぎあげて、味方の陣地に帰ってゆく。
「戦塵」の解説
製作はハル・E・チェスター、監督は「最後の砦」のルイス・R・フォスター、撮影は「スタア誕生(1954)」のサム・リーヴィット。主演は「裏窓」のウェンデル・コーリー、「トコリの橋」のミッキー・ルーニー、「第17捕虜収容所」のドン・テイラー、「失われた少年」に出演したフランスの女優ニコール・モーリー。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | RKO映画 |
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制作国 | アメリカ(1956) |
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