枢機卿 作品情報

すうききょう

1917年、司祭に任ぜられたファーモイル(トム・トライオン)は聖ヨハネ教会の助任司祭として就任した。しかし、リアリストの主任司祭と理想を追うファーモイルは、ことごとく対立した。そして彼は、自分の意見を発表するために本を著した。これがボストン大教区の枢機卿グレノン大司教(ジョン・ヒューストン)に知れ、いなかの貧しい教区に転任させられた。しかしファーモイルはここで病身をおして教区の人たちに心を砕く神父に会い、謙遜の尊さを知った。グレノン大司教はファーモイルの成長を知り、再び自分の下に呼びもどし、秘書とした。そしてボストンの家に帰ったファーモイルは妹モナ(キャロル・リンレイ)が異常妊娠で苦しむのを目の前に見ながら、聖職につく身では堕胎をすすめるわけにいかず、妹は死んでいった。心に大きな傷を受けたファーモイルは、聖職を辞そうと決心したが、グレノン大司教のすすめで、休暇をとって僧服を脱ぎ英語の教師としてウィーンに渡った。そこでファーモイルは教え子アンネマリ(ロミー・シュナイダー)の愛をうけるが、聖職を捨てきれず、1人ローマへ発った。モンセニョルとなったファーモイルは秘密結社クー・クラックス・クランに焼き打ちされた教会を再建した功績が認められて、司教に任ぜられた。そのころヨーロッパでは、ヒットラーがオーストリアに侵入していた。ファーモイルは特別使節としてウィーンに派遣された。そこでは、ナチが暴力で教会を支配し、ユダヤ人と結婚したアンネマリの夫は殺され、彼女も獄につながれていた。第2次世界大戦前夜、ファーモイルは枢機卿に任命された。

「枢機卿」の解説

ヘンリー・モートン・ロビンソンの同名小説をロバート・ドジアが脚色、「栄光への脱出」のオットー・プレミンジャーが製作、監督した聖職人間ドラマ。撮影は「クレオパトラ(1963)」のレオン・シャムロイ、音楽はジェローム・モロス、タイトルを「勝利者(1963)」のソウル・バスが担当した。出演は「史上最大の作戦」のトム・トライオン、「審判」のロミー・シュナイダー、「ヤムヤム・ガール」のキャロル・リンレイ、「女は夜の匂い」のジル・ハワース、「エル・シド」のラフ・ヴァローネ、「H氏のバケーション」のジョン・サクソン、「フロイド 隠された欲望」の監督ジョン・ヒューストンほか。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 コロムビア映画
制作国 アメリカ(1962)

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最終更新日:2024-11-06 17:05:33

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