ジュリア 感想・レビュー 5件
じゅりあ
総合評価5点、「ジュリア」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-12-11
この映画「ジュリア」は、女流劇作家リリアン・ヘルマンの回顧録「ペンチメント」の映画化作品だ。
反ナチ運動の信念に生きる、親友ジュリアとの友情を中心に、共同生活をしていた作家ダシール・ハメットとの愛情を織り交ぜながら、親友を失ったリリアンの深い憤りが、静かに伝わってくる感動の一篇だ。
第二次世界大戦直前に、全てを賭けて抵抗運動にのめり込んでいくジュリア。
その凄まじい生き方が、劇作家リリアン・ヘルマンに物凄く大きな影響を与える。
力強くヒューマニズムを描くことで定評のあるフレッド・ジンネマン監督の厳しい映画で、国境を越えるところのサスペンスなど、とても面白かった。
しかも、ジェーン・フォンダとバネッサ・レッドグレープという、社会派女優の顔合わせが凄い。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-12-21
試写会会場で観た本篇,古キャンから浮かび上がった隠された映像の様に,冒頭の湖面の舟の風景から引き込まれた。本リリアン・ヘルマン原作の,青年劇場のアトリエ上演劇「子どもの時間」を観て,又ジュリアとの幾つものsceneが蘇って来た
P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-10-09
スコセッシの「アリスの恋」やロージーの「人形の家」辺りから見られた女性映画の代表作。1970年代後半は人種差別から女性の自立や男女平等をテーマにしたアメリカ映画が多く作られるようになった。アルビン・サージェントの簡潔にして山場が明確な脚色、フレッド・ジンネマンの堅実な演出で、リリアンとジュリアの友情が美しく描き出されている。映画では珍しいぐらいの女性同士の美しい友情が、ジェーン・フォンダとバネッサ・レッドグレープふたりの女優の品位で説得力を持つ。脇には、リリアンを温かく見守るダシェル・ハメットをジェースン・ロバーツ、ジュリアの友人ヨハンをマクシミアン・シェルと、俳優陣の安定度は非常に高い。ジュリアの政治運動資金をリリアンがベルリンで手渡すシークエンスまでのサスペンスに、ジンネマン演出の面目躍如を感じます。