P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2022-04-22
そして本篇主演のヘンリー・フォンダがアルフレッド・ヒッチコック監督作品に出演したのがベラ・マイルズが精神的な追い詰められた名篇サスペンス〈間違えられた男〉
じゅうににんのいかれるおとこ
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そして本篇主演のヘンリー・フォンダがアルフレッド・ヒッチコック監督作品に出演したのがベラ・マイルズが精神的な追い詰められた名篇サスペンス〈間違えられた男〉
本篇と同じシナリオでの東京芸術座上演を観賞。此方は文字通りの実演通し版,其の息詰まる激論白熱振りは夏の熱さを一寸忘れさせるんだなあ。テレビ版,映画版見たいな有名Hollywoodスターは一人も登場しないものの,十二人が構成する陪審員制度,民主主義と正義の問題を抉る
そしてシドニー・メルット監督の息詰まる取調室の密室空間での会話劇がショーン・コネリーを起用した刑事サスペンス〈怒りの刑事〉だった
そしてジュリアン・デユヴィヴィエ監督の密室劇も本篇同様のstyleで殺人犯を追い詰めて行くダニエル・ダリュー,リノ・バンチェラ等のサスペンス映画〈自殺への契約書〉1958
本編がテレビ・ドラマの映画化とは〈映画の時間〉の本解説で知った。恐らく緊迫した、生放送劇の様な1巻ものの名残りが感じられるのは其のせいか。劇映画「チャイナ・シンドローム」等にもこう言った逆転劇のスリリングな緊迫感が在ったんだ
或舞台を観ていたらシドニー・ルメット監督の代表作の本編の事が一頻り話題と為った…。映画のカメラは往々にして話者の接写と切り返しで観客に迫るが舞台は其の視線を観客自身に委ねて居るー。同じ群像劇でも観客は監督のポジションに在る見たいだとか云々。映画の窮屈さと演劇空間の自由さの識別は確かにそうなんだー。だがそんな事を別にしても本〈12人の怒れる男〉を凌ぐ同じ題材の舞台上演を観た事が無かったので映画と演劇は違うとしか言えなかった。今は演劇は限りなく映像に接近し、劇映画も又演劇スタイルを取り入れて緊迫した室内劇をよりリアルに感じさせる様に工夫されて来て入るんだね!
三谷幸喜の芝居の映画化〈12人の優しい日本人〉を視ていたら元ネタ作品の本編を想い出した。シドニー・ルメット監督の12人の陪審員が議論する法廷ものの傑作!閉廷後にヘンリー・フォンダが歩く其の姿が粋だったね。ルメット監督が出身のTV業界の熾烈な視聴率獲得競争を描いたのが名作の〈ネットワーク〉。そんな大手ネットワークとは別のローカル局で働く三人三様の行き方と恋と友情をロードムービーさながらに温かく見詰めたのが〈ブロードキャスト・ニュース〉なのだった。