サンタ・ビットリアの秘密 作品情報
さんたびっとりあのひみつ
1945年はじめ、ここは北イタリアのサンタ・ビットリア。学生のファビオ(ジャンカルロ・ジャンニーニ)がもたらした「ムッソリーニ死す」のニュースに、バッバルーケ(レナート・ラスチェル)を筆頭に、街は反ファシズムの気運がもりあがっていった。市長のイタロ・ボンボリーニ(アンソニー・クイン)も、その妻ローザ(アンナ・マーニャ)も、もちろん賛成だった。しかしこんな町にも戦争の波は押し寄せてきた。ファビオは大学にもどったが、そこで、ドイツ人がこの街を占領し、人々が血肉と思っているワインを没収しようとしていることを知った。この知らせに、ボンボリーニを中心に市民たちは団結し、この街のワインを守ろうと決意した。その数百万本というワインを、人々は夜を日についで働き、ついにドイツ軍が来る1時間前に、丘の中腹に隠し終えた。ドイツ軍のキャプテン、フォン・ブルム(ハーディー・クリューガー)は、ワインを見つけだそうと必死になったが、1びんも発見できなかた。ボンボリーニもさまざまな策略を用い、未亡人で看護婦のカテリーナ(ヴィルナ・リージ)を、慰安のためにブルムに差し出したりした。カテリーナの恋人で脱走兵のトゥーファは、そんなカテリーナを黙って見守るしかできなかった。相変わらずワインを見つけだせないブルムに、親衛隊員の伝令が到着し、「36時間以内に、ワインを見つけるように」との命令を伝えていった。この伝言にあせりをつのらせたブルムは、トゥーファを逮捕し、カテリーナを詰問するなど、いろいろな方法で街の人々からワインの行方をききだそうとしたが、いずれも失敗した。36時間の期限もせまり、逆上したブルムは、ボンボリーニやローザ、さらには老人や幼児たちにも銃をむけ、ワインのありかを迫った。しかし、人々の団結は驚くほどで、ブルムたちドイツ軍はワインを諦め、街を去らねばならなかった。市民たちの宝、ワインは守られ、人々は喜びに湧いた。いままで犠牲になっていたカテリーナとトゥーファの愛も、再燃した。サンタ・ビットリアは、今幸福と喜びにあふれているようだった。(ユナイト配給*2時間19分)
「サンタ・ビットリアの秘密」の解説
街の唯一の財産である百万本のワインを、ドイツ軍の掠奪から守ろうとするサンタ・ビットリア住民の活躍をコメディ・タッチで描いた作品。監督・製作は「招かれざる客」のスタンリー・クレイマー。ロバート・クライトンの原作を、「招かれざる客」でオスカーを手にしたウィリアム・ローズが、ベン・マドウと共同脚色。撮影は「家族日誌」のジュゼッペ・ロトゥンノ、音楽はアーネスト・ゴールド、特殊効果はダン・リーが担当。出演は「日曜日には鼠を殺せ」のアンソニー・クイン、「蛇皮の服を着た男」のアンナ・マニャーニ、「女と男と金」のヴィルナ・リージ、「ネレトバの戦い」のハーディー・クリューガー。他にバレンティナ・コルテーゼ、レナート・ラスチェル、ジャンカルロ・ジャンニーニなど。テクニカラー、パナビジョン。1968年作品。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1970年3月28日 |
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配給 | ユナイト |
制作国 | アメリカ(1968) |
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