猿の惑星 作品情報

さるのわくせい

ケープ・ケネディから打ち上げられた宇宙船が1年6ヵ月後に、オリオン星座に属する、ある惑星に着陸した。だが地球では、この間に2000年という年月が流れた勘定になる。宇宙船にはテイラー(チャールトン・ヘストン)を隊長とするドッジ、ランドンらの宇宙飛行士が乗っていたが湖に着水した時、宇宙船は破損して沈没。3名は無人の陸地に上がり、数日間、砂漠地帯をさまよい歩いた。そして、やっと森林地帯に入った時、初めてほかの人間を見たが、彼らは一様に原始人のようであった。そこへ現れた猿の一群。猿たちが人間を捕獲するではないか。服を着て馬に乗り銃を手にした猿たちが。喉を撃たれたテイラーも捕まえられた。この時、捕まえられた人間の中に女が1人、のちにノバ(リンダ・ハリソン)と名づけられた。この惑星では、猿が高い文化を誇る高等動物で、人間は口もきけない下等動物である。猿たちはしばしば、こうした人間狩りを行っている。テイラーは外科医の手術を受けた後、ジーラ博士(K・ハンター)とあった。そして彼女はテイラーの知能が非常に高いことを知り、恋人の考古学者コーネリアス博士に伝えた。テイラーは2人に、自分は字が書けることを知らせたが、彼らはテイラーがほかの惑星から来たことは信じなかった。しかし、この2人はテイラーにとっては味方となった。一方、この惑星の最高頭脳であり信仰の擁護者であるザイアス博士(モーリス・エバンス)は、なぜかテイラーを毛ぎらいし脳葉切除と去勢手術を命じた。テイラーは脱走したが、すぐに捕まり査問会にかけられた。ジーラとコーネリアス両博士が、弁護人として出席したが、テイラーの発言、2人の博士の弁護は一笑に付されてしまった。そこで2人の博士はテイラーと彼を慕うノバを逃がしてやることにした。砂漠地帯まで来た時、ザイアス博士らの一行が追ってきた。そこは、かつてコーネリアス博士がひそかに発掘した人骨と遺物により、数千年前の人間が、猿より高度の知能と文化を持っていたことを知った場所であった。だが、博士のこの説は認められなかったのだ。しかし、やって来たザイアス博士はこの事実を知っていた。だが彼は立場上、この学説を認めるわけにはいかなかったのだ。テイラーとノバは猿たちに別れをつげ、新天地を求めて旅立った。すると、はるか向こうに見おぼえのある像の一部。なんと自由の女神ではないか。この猿の惑星は地球だったのだ。彼らが宇宙船で飛び立ったあと、地球には核戦争が起こり、人類はほとんど滅亡、そして2000年後に猿が支配するようになったのだ。愚かな人間たち。テイラーは口惜しさとあわれさで、泣きくずれるのであった。

「猿の惑星」の解説

フランスの作家ピエール・ブウルのSF小説をテレビ脚本家のロッド・サーリングと「いそしぎ」のマイケル・ウィルソンが脚色、テレビ出身で「ダブルマン」のフランクリン・J・シャフナーが監督にあたった。撮影は「華麗なる激情」のレオン・シャムロイがユタ州でロケをし、音楽は「墓石と決斗」のジェリー・ゴールドスミスが担当した。出演は「ウィル・ペニー」のチャールトン・ヘストン、「欲望という名の電車」のキム・ハンター、「ラブド・ワン」のロディ・マクドウォール、「プレイラブ48章」のリンダ・ハリソンほか。製作は「ドリトル先生不思議な旅」のアーサー・P・ジェイコブス。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 20世紀フォックス
制作国 アメリカ(1968)
上映時間 112分
TV放映 2024年5月16日 テレビ東京 午後のロードショー

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ユーザーレビュー

総合評価:4.83点★★★★☆、6件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2021-03-18

そして本篇のフランクリン・J・シャフナー監督の名篇〈ブラジルから来た少年〉もナチスの残党が仕組む殺人計画を廻るミステリーで戦犯追及のローレンス・オリビエと悪役のグレゴリー・ペックの対決が見処だ

最終更新日:2024-11-06 17:05:33

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