コレクター(1965) 作品情報

これくたー

銀行に勤めるフレディー(テレンス・スタンプ)は、蝶を集めることに熱中していた。その蝶をクロロフォルムで殺すとき、何もかも忘れてしまうという変わった男だった。ある時、フレディーは賭けで大金を手に入れた。彼は郊外に家を買い、調度品を揃えた。そして美術学校に通う魅力的なミランダ(サマンサ・エッガー)という娘を誘拐し、強制的に同棲生活を送ることを計画、実行した。奇妙な生活だった。ミランダが欲しがるものは何でも買い与えた。だが決して監視の目はゆるめない。同時に彼女の方はたえず逃げる機会をうかがった。手を縛られて散歩した時も、ある夜に予期せぬ来客があった時も通報する機会をもう少しのところで失ってしまった。激しい雨の夜、ミランダはフレディーをシャベルで殴り、逃走を試みた。彼は血まみれになりながらも、ミランダを芝生の上でひきずり回した。病院で手当てを受けたフレディーが帰ってくると、ミランダは肺炎を起こして重体だった。そして死んだ……。翌日は快晴。フレディは車をゆっくり走らせた。前を行く娘にじっと視線を向けていた。その娘は病院で彼の傷の手当てをした若いチャーミングな看護婦だった。

「コレクター(1965)」の解説

ジョン・ファウルズの原作をスタンリー・マンとジョン・コーンが共同で脚色、「噂の二人」のウィリアム・ワイラーが監督した心理サスペンス・ドラマ。撮影はロバート・サーティース、ロバート・クラスカー、音楽は「日曜日には鼠を殺せ」のモーリス・ジャールが担当した。出演はテレンス・スタンプ(カンヌ映画祭主演男優賞)、サマンサ・エッガー(同主演女優賞)、モナ・ウォッシュ・ボーンなど。製作はジャド・キンバーグとジョン・コーン。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 コロムビア
制作国 アメリカ(1965)
上映時間 119分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-12

ウィリアム・ワイラー監督の「コレクター」は、サスペンスに満ちた、男と女のドラマだ。

蝶のコレクションと同じように、女を閉じ込める男の心理が、映画を観ている我々には想像がつくが、女にはそれがわからない。

彼女が逃げようとする時、我々の心理は、男の側に立つのではないだろうか。
閉じ込めることが、彼の最終的な目的なのだから、その維持が映画の緊張になるのだ。

とにかく、この映画は、優れて独創的な作品なのだ。

女の勧めで画集を見たり、小説を読んだ男が、ひどく道徳的なことを言って反論するのが、すこぶる面白いのだ。

最終更新日:2024-05-22 16:00:02

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