恐怖の岬 作品情報
きょうふのみさき
弁護士のサム・ボウデン(グレゴリー・ペック)は、妻のペギー(ポリー・バーゲン)、12歳になる1人娘ナンシーと共に幸福な暮らしをしていた。ところが、マックス・キャディ(ロバート・ミッチャム)という男が、この町に現れてからというものは、ボウデン家は次第に恐怖へとまき込まれていった。キャディは、残虐な性的犯罪で長年刑務所に入っていたが、自分が有罪になったのは公判廷でサムが証言したためと、サムを深く恨んでいた。キャディは、サムに復讐することをほのめかした。一家をキャディの手から守るためには彼を町から追放しなければならないが、現在の法律では罪を犯さない限りどうすることも出来ない。困ったサムは警察署長に相談しキャディに尾行をつけてもらった。だが、キャディは弁護士を雇って自由侵害で訴えるといって署長を脅迫、彼に手を引かせてしまった。仕方なしにサムは私立探偵のシーバーズを雇って妻と娘を護衛させることにした。だが彼の手に負えるものではなく、シーバーズはジョンプソンという暴力団のボスに相談するようサムに薦めるのだった。その頃、サムの家では飼い犬が毒殺された。当然キャディの仕業だったが、その直後、キャディがサムの娘ナンシーを追いかけたため彼女は通りかかった車にはねられ軽傷を負うという事件が起こった。仕方なしにサムはジョンプソンを訪れ事件を依頼したが彼の手下は逆にキャディにやられる始末だった。その上、キャディはこの闇討ちを種にサムの弁護士失格を主張した。ついにサムは自分の手で解決する決心をかためた。妻と娘をおとりに使ってキャディをおびき出そうと、彼は2人をボートにのせ淋しい浜辺にある別荘へと連れて行った。そして保安官に協力を頼み2人はキャディの現れるのを待った。キャディはまんまとわなにかかって2人の前に現れた。恐怖の実体を眼の前にするサム、ついに2人の対決する時が来た。そして数刻、キャディはついにサムの正当防衛の拳銃の前に倒れるのだった。
「恐怖の岬」の解説
ジョン・D・マクドナルドの原作を「法に叛く男」のジェームズ・R・ウェッブが脚色、「ナバロンの要塞」のJ・リー・トンプソンが演出したサスペンス映画。撮影は「栄光への脱出」のサム・リーヴィット、音楽はバーナード・ハーマンが担当。出演者は「ナバロンの要塞」のグレゴリー・ペック、「サンダウナーズ」のロバート・ミッチャムのほか、ポリー・バーゲン、ロリ・マーティン、マーティン・バルサムなど。サイ・バートレット製作。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | ユニヴァーサル |
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制作国 | アメリカ(1962) |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-11-12
刑務所から出た凶悪犯のロバート・ミッチャムが、彼の人生の一部を奪った、弁護士のグレゴリー・ペックに復讐するために、この弁護士一家を恐怖に陥れる。
犯人役のロバート・ミッチャムの想像を絶する、狂気を孕んだ威圧感と、弁護士役のグレゴリー・ペックの、彼には珍しい冷淡な芝居が、加害者と被害者の構図を揺るがせる。
ヒッチコックの映画でお馴染みの、バーナード・ハーマンの音楽も秀逸な、ヒッチコック映画へのオマージュになっており、1991年には、マーティン・スコセッシ監督が、ロバート・デ・ニーロとニック・ノルティの出演でリメイクしていますね。