カンサス大平原 作品情報
かんさすだいへいげん
南北戦争直前の合衆国は北部と南部が対立し一触即発の危機をはらんでいた。カンサス州は両者にはさまれて中立の立場を保っていたが、住民は2派に分れ大小の争いが絶えずくり返された。カンサス州を通り西部へ向かうカンサス・パシフィック鉄道は建設途上にあったが、この完成は南北両派にとっては重大な意味を持った。すなわち北部にとっては西部の自軍への重要な補給路であり、南部にとっては敗北につながるものであった。南軍は必死に妨害工作を始めたが、その頃、大統領に選出されたリンカーンは鉄道建設を強行する決意を固めた。そこで、ワシントンの軍司令部は鉄道建設のエキスパート、ネルソン大尉(スターリング・ヘイドン)を、民間人として鉄道会社へ派遣した。工事現場のロックウッドでは、主任技師のブルースや1人娘のバーバラ(イヴ・ミラー)、ブルースの助手たちが新しい技師を待ちかまえていた。ネルソンを迎えた鉄道会社は、大々的に作業員を募集して工事を再会した。一方、南部派は、工事の妨害のための作業員を建設隊にもぐり込ませることに成功した。この頃、工事現場にダイナマイトが到着するという電信が南部派に盗聴された。貨車で送られて来たダイナマイトに銃口をむける一味。ダイナマイトは爆発し、死傷者を出したために、多数の作業員が逃げ出してしまった。ネルソンは皆にこの鉄道が軍事的に大きな意味があることを説き、工事に協力を求めた。そんなある夜、ダイナマイトが盗まれた。急を知って追跡したネルソンは、ロックウッドの街で3人の男を捕らえ無事ダイナマイトを取り戻した。失敗した一味は、鉄道の完成を待って一挙に破壊することにした。工事はスピードを上げ、完成を目の前に控えていた。だが、一味の計画は実行され、ネルソンは再び行きづまった。やがて、それも北軍の出動によりかたがつき、鉄道は完成した。使命を終えて帰るネルソンを見送るバーバラ。そんな彼女をブルースはきっと戻って来るとなぐさめるのだった。
「カンサス大平原」の解説
史実をもとに書き下ろしたダニエル・B・ウルマンのオリジナル・シナリオを、テレビ映画を手がけるレイ・ナザロが演出した西部劇。撮影には「無法者は殺せ」のハリー・ニューマン、音楽には「赤い谷」のマーリン・スカイルズが当たっている。出演者は「赤い谷」のスターリング・ヘイドン、テレビの新人イヴ・ミラーほか、バートン・マクレーン、ハリー・シャノンなど。「駅馬車(1939)」や「クレオパトラ(1963)」のプロデューサー、ウォルター・ウェンジャーがプロダクションを設立して製作したもの。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | アライド・アーチスツ |
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制作国 | アメリカ(1953) |
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