影なき恐怖 作品情報
かげなききょうふ
新婚旅行の途中、ジュリー(ドリス・デイ)は夫ライル(ルイ・ジュールダン)の許から逃げ出したが、捕まってしまった。ライルは病的な嫉妬心の持ち主で、その上ジュリーの前夫を殺した犯人らしい。事実をつきとめた彼女は警察に訴えたが、すでに前夫の死は自殺と認められている上、証人もないので手のうちようがない。遂にジュリーは前夫の従兄クリフとロサンゼルスへ逃亡したが、ホテルに着くや、ライルから電話がかかって来る。近く彼女は殺される……という警告だ。2人はプリングル警部に保護を求めるが、やはり如何ともし難く、彼女は航空会社のスチュワーデスに、クリフは鉱山技師になって身をくらまそうとした。或る日クリフはジュリーがロサンゼルスに1泊するという電報をうけとり、急拠そのホテルに向かうと、途中ライルに拳銃をつきつけられ、彼女のホテルに案内しろと脅迫された上、逃れようとして傷を負った。クリフの急報で警察は活動を始め、アパートに向かったライルを捕まえようとする。一方ジュリーは、会社の命令を受け一足ちがいで空港に向っていた。彼女を追って、ライルも機上の人となる。それを知った警察は、飛行機を呼び出し、ジュリーを殺そうとする人間が乗っていることを報せた。彼女をはさんで、機長、副パイロット、ライルの乱闘が起こり、機長は倒れ、副パイロットは負傷、そしてライルも息を引きとった。重傷の副パイロットは、苦痛をおかして操縦をつづけ、ジュリーの助けでようやく空港へ接近した。しかしいよいよ身の最後を感じた彼は、ジュリーに操縦方法を教え息を絶ってしまう。操縦を全く知らない彼女の手で、60人の乗客を乗せた旅客機は、人々が緊張するなかを、みごと滑走路へすべり込んだ。
「影なき恐怖」の解説
ドリス・デイが夫のマーティン・メルチャーと組んだアーウィン・プロ第1回作品で、空港を舞台にしたスリラー篇。「二十四時間の恐怖」のアンドリュー・L・ストーンが脚本を書き自ら監督した。撮影監督はフレッド・ジャックマン・ジュニア、音楽は「黄金の銃座」のリース・スティーヴンス。ピアノ曲「断崖の真夜中」の作曲・演奏をレオナード・ペナリオ、主題歌「ジュリー」の作詞をトム・アディア、作曲をリース・スティーヴンス。主演は「知りすぎていた男」のドリス・デイ、「白鳥(1956)」のルイ・ジュールダン。タイトル・ソング“The Twelfth of Never”でドリス・デイが歌っている。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | MGM |
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制作国 | アメリカ(1956) |
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