おしゃれ泥棒 感想・レビュー 3件

おしゃれどろぼう

総合評価5点、「おしゃれ泥棒」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-21

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

この映画のお話は、そのプロが作ったチェリーニの彫刻”ヴィーナス像”を美術展に出品したまではよかったが、贋作がバレそうになったので、娘のオードリーが恋人のピーター・オトゥールの手を借りて、この”ヴィーナス像”を盗み出すというロマンティック・コメディで、自分で作った物を自分で盗み出すというところがミソなのですが、この盗みのテクニックは例えばジュールス・ダッシン監督の盗みのプロを描いた傑作「トプカピ」に比べると少々あっけなく、物足りなさを感じます。

それと当時、オードリーは流産をした後だったらしく、やや精彩がなく、オードリーの一ファンとして、正直なところ、”永遠の妖精”オードリーも37歳になって、少し年齢を感じさせるようになって寂しい気持ちがしましたが、しかし、ベッドの中でヒッチコック・マガジンか何か読んでいるところは、相変わらずお茶目でよかったと思います。

また、共演のピーター・オトゥールもいつもの芝居くささを封印して、軽快で肩の力を抜いたコミカルな演技に徹していて、さすがに名優は何を演じさせてもうまいなと感心させられました。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-21

※このクチコミはネタバレを含みます。 [クリックで本文表示]

彼はパリの邸宅の一家でセザンヌやゴッホの偽物を描きあげ、世の中の”美術愛好家”を見事にだまして楽しむという、悪人なのに憎めないし、彼自身、それなりに超一流の芸術家でプライドも持っていて、娘のオードリー・ヘップバーンに、「パパったらそんな事ばかりしてはだめよ」と怒られると、彼は憤然としてこんな名セリフを吐くのです。

「俺はゴッホより遥かに苦労してゴッホの絵を描いてるんだぞ!」とか「ゴッホは生涯に1枚しか絵を売らなかったが、俺はもう2枚もゴッホの絵を売った」と——-。

この贋作画家はセザンヌの”ネモアギスの肖像”という絵を贋作して成功しますが、これは実は、贋作作家としては超一流の腕前を示しているのです。
なぜならば、私の大好きなミステリー作家ギャビン・ライアルの「拳銃を持つヴィーナス」の中に、ユトリロやピカソは目録が不備なので、例え贋作が登場しても簡単に見破れない可能性があるが、セザンヌは目録が完璧に出来上がっているので、”セザンヌを贋作するやつなんていない”からなのです。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-05-21

“永遠の妖精・オードリー・ヘップバーンが名優ピーター・オトゥールを共演に迎え、名匠ウィリアム・ワイラー監督と3度目のコンビを組んだロマンティック・コメディ「おしゃれ泥棒」”

この映画「おしゃれ泥棒」は、主演のオードリー・ヘップバーンとウィリアム・ワイラー監督が「ローマの休日」「噂の二人」に続いて3度目のコンビを組んだ、ロマンティック・コメディで相手役に「アラビアのロレンス」のピーター・オトゥールを迎えての作品です。

贋作をテーマにしたオーソン・ウェルズの「フェイク」という映画には、いとも簡単にモジリアニやマチスやピカソの偽物名画を描きあげてしまう実在の贋作画家エルミア・ド・ホーリーが実に魅力的に描かれていましたが、この「おしゃれ泥棒」でも、一番愉快なのはヒュー・グリフィス扮する贋作画家です。

最終更新日:2024-05-31 16:00:01

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