追いつめられて(1987) 作品情報
おいつめられて
海軍将校トム・ファレル(ケヴィン・コスナー)は、国防長官デイヴィッド・ブライス(ジーン・ハックマン)の秘書である友人、スコット・プリチャード(ウィル・パットン)の招きで長官の就任舞踏会に出かけた。そして会場で美しい女性スーザン・アットウェル(ショーン・ヤング)と出逢い、恋に落ちる。フィリピンで勇敢に任務を果たしたファレルは、英雄として新聞に載る。数日後、ワシントンに戻ったファレルは、記事を見たブライスの直属のスタッフとなる。スーザンとの再会。が、スーザンにはファレルと会う以前から愛人がいた。それはブライスだった。ある週末、ファレルとスーザンはドライヴに出かけた。愛を確かめ合う2人。スーザンの部屋に帰った2人は、突然、ブライスの訪問を受ける。スーザンとの押問答の末、ファレルは窓から外へ。ブライスは、ファレルの影に気付いた。嫉妬に狂ったブライスは、スーザンを2階から突き落とす。混乱するブライスは、プリチャードに助けを求めた。プリチャードは、スーザンはもう1人の恋人に殺された、その男はソ連のスパイで、国家安全のため48時間以内に抹殺、という筋書きを考え出す。翌朝、ブライスとプリチャードは犯人の調査をファレルに依頼した。スーザンの死を知るファレル。ブライスとスーザンの接点になる材料は消された。スーザンの部屋で発見された不鮮明なファレルの写真も、重要証拠として提出された。ファレルを狙って巨大な組織が動き出したのだ。ファレルは、作業の指揮者で友人のサムに身の潔白を告白。作業を遅らせた。サムから真相を聞いたプリチャードは、サムを射殺した。追いつめられたファレルは、宝石箱のデータをブライスに突きつけた。背後には、プリチャード、3人の男のそれぞれの思惑がからみ合う。が、海軍少佐トム・ファレル--彼には、大きな秘密が隠されていた。ファレルは、実際にソ連側のスパイだったのだ。新たな任務を命じられて部屋を出るファレルの顔に複雑な表情が浮かんだ。
「追いつめられて(1987)」の解説
国防長官の愛人だった恋人が殺され、その濡れ衣をきせられた男の孤独な戦いを描いたサスペンス。製作はローラ・ジスキンとロバート・ガーランド、監督はロジャー・ドナルドソン、エグゼクティヴ・プロデューサーはメイス・ニューフェルド、ケネス・フィアリングの原作(『大時計』ハヤカワミステリ文庫)をロバート・ガーランドが脚色化、撮影はジョン・オルコット、音楽はモーリス・ジャールが担当。出演はケビン・コスナー、ジーン・ハックマンほか。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1988年2月13日 |
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配給 | ワーナー映画 |
制作国 | アメリカ(1987) |
上映時間 | 114分 |
TV放映 |
2024年6月13日 テレビ東京 午後のロードショー |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-03-07
この映画「追いつめられて」は、現代のアメリカ国家の内部を抉り、今の世の中、サスペンスによってしか描けない真実があることに、あらためて気づかされる作品だ。
上司が行なった殺人をカバーしていくうちに、自分が殺人犯だと間違えられていく。
1948年にケネス・フィアリングの原作を映画化したジョン・ファーロー監督の「大時計」のリメイク作品。
原作の新聞社をペンタゴンに変えてあるのが現代的。
身の潔白を明かそうとするほど、追いつめられていく、迫力ある皮肉さが、この映画の見ものになっていると思う。