P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-02-24
この映画「オープニング・ナイト」は、ジョン・カサヴェテス監督が49歳の時の作品。
製作費はほとんど彼の出資でまかなったと言われている。
途中、撮影中断があったのは、資金が続かなかったゆえ。
愛妻ジーナ・ローランズを起用して、老いを迎えつつある、有名舞台女優の錯乱と葛藤、ステージに出る前の恐怖と狂気をみすえていく。
映像表現の枠を無視してまでも、俳優に肉薄し、虚構の中で真実を浮き彫りにしようとするジョン・カサヴェテス監督の真骨頂を堪能できる。
圧倒的にジーナ・ローランズが素晴らしいが、野心に溢れた俳優を演じたジョン・カサヴェテスの控え目さが印象に残る。
俳優ジョン・カサヴェテスを使いこなせるのは、彼自身しかいないのだ。