ウイズ 作品情報

ういず

ハーレムに、叔母エム(テレサ・マリット)と叔父ヘンリー(スタンリー・グリーン)と暮しているドロシー(ダイアナ・ロス)は、24歳の小学校教師。内気な彼女はニューヨーク125番街から南には足を踏み入れようとしない。ところが、ある日、愛犬トトが激しい吹雪に巻き込まれたまま巨大なネオンサインの上に着陸し、その真下にいた、東から来た悪い魔女エバーミーンを殺してしまった。そのアスファルトジャングルの中で、ドロシーはミュンヒキンの少年少女たちと風変わりな婦人ミス・ワン(セルマ・カーペンター)と出逢う。彼女は、死んだ魔女の靴をドロシーにはかせ、魔法使いウイズだけが、ドロシーが家に帰るのに力を貸してくれるだろうと言った。ウイズは、黄色いレンガ道路の突き当りにあるエメラルド・シティに住んでいる。ドロシーとトトは、旅に出て、トウモロコシ畑でカカシ(マイケル・ジャクンン)と出逢う。カカシの体は紙ばかりなので脳ミソがなく、何もできない。彼はウイズが脳ミソを授けてくれるかもしれないという望みをもってエメラルド・シティに一緒に行くことにする。途中通りかかった、今は閉鎖された遊園地コニー・アイランドでは、かつて見世物で人気を博したブリキ人間(ニプシー・ラッセル)が、デブの機械人形の下になってウンウン唸っていた。ドロシーとカカシは、彼を助けてやった。ブリキ人間は、心を持たない冷たい見世物にすぎないことを嘆くが、ウイズが心を与えてくれるかもしれないと思い一行に加わった。5番街を南下する途中で、今度は吠えながら歩く石のライオン像と出逢い、ライオンは実際には気が弱いことを知る。ライオンはウイズに勇気をもらうため、彼ら一行に加わった。黄色いレンガ道路は、地下道へと彼らを導き、そこで、気持ちの悪い紙人形や怪物人形に襲われるが、ライオンの働きで全員無事、一行はケシ通りに向かった。なんと、そこで待ち受けたのは、白い粉煙で彼らの力を弱めようとするあでやかなケシ女性軍団の一隊。しかし、カカシとブリキ人間の計画が成功し、再び全員無事。ドロシーの銀の靴のおかげでウイズの国への入国が許され、ウイズ(リチャード・プライアー)と会うことができたドロシーは、困ったことにウイズに銀の靴が欲しいと言われた。銀の靴をぬいでは家に帰れないと思ったドロシーはウイズの頼みを拒否したため、北の悪い魔女アビレーン(メーベル・キング)を殺しに行くはめになる。殺したらそれぞれの望みをかなえてやるというのだ。4人組が途中で逢った危険の仕掛人は、このアビレーンだったのだ。彼女は、半分猿、半分バイクという動物、フライング・モンキーに出動を命じた。結局彼らは捕まってしまいアビレーンは妹エバーミーンの銀の靴を返せとドロシーに迫るが、ドロシーの気転でアビレーンを滅ぼし、一行は、再びエメラルド・シティに向かう。その近道からウイズの楽屋裏を見たドロシーは、彼の真の姿がアトランティック・シティ出身のうらぶれた政治家ハーマン・スミスというただの人であることを知った。4人組はこの姿にがっかりしたが、ドロシーにはわかった。ウイズの力なしに、それぞれ自分たちの欲しがったものを手に入れたことを…。

「ウイズ」の解説

1939年に映画化された「オズの魔法使い」が、75年にブロードウエイの舞台にミュージカルとして登場した。これはその舞台の映画化で、現代のニューヨークを背景に、1人の女教師が仲間たちと経験する不思議な旅を描くミュージカル映画。エグゼクティブ・プロデューサーはケネス・ハーパー、製作はロブ・コーエン、監督は「狼たちの午後」のシドニー・ルメット。L・フランク・ボームの原作を基にウィリアム・ブラウンが脚色したブロードウェイ・ミュージカル「ザ・ウイズ」をジョエル・シュメッチャーが脚色。撮影はオズワルド・モリス、音楽はチャーリー・スモールズ、製作デザイン・衣装はトニー・ウォルトン、特殊効果はアルバート・ウィトロック、音楽監督はクインシー・ジョーンズが各々担当。出演はダイアナ・ロス、マイケル・ジャクソン、ニプシー・ラッセル、テッド・ロス、メーベル・キング、テレサ・マリット、セルマ・カーペンター、リナ・ホーン、リチャード・プライアー、スタンリー・グリーンなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1979年10月6日
配給 ユニヴァーサル映画=CIC
制作国 アメリカ(1978)
上映時間 134分

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最終更新日:2022-07-26 11:04:06

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