ウィンブルドン 愛の日 作品情報
うぃんぶるどんあいのひ
ウィンブルドンのセンター・コート、それはテニス界のすべての者たちが目指す栄光の桧舞台である。そのウィンブルドンの王座を争う2人の選手が姿を見せた。ー先年度の覇者ギレルモ(ギレルモ・ビラス)と、彗星のように登場した23歳の新人クリス(ディーン・ポール・マーティン)である。クリスにとって、ここまでたどりつく道のりは決してまっとうなものではなかった。彼は少年時代から親友ラスティ(スティーヴ・グッテンバーグ)と組んで、見よう見まねで覚えたテニスをネタに、小遣銭をかせぎ続け、プロのテニス・ハスラーになったのだった。そして、クリスがニコル(アリ・マッグロー)に会ったのも、ひと稼ぎするために足をのばしたメキシコにおいてであった。トラックをよけそこなって木に衝突した車から、クリスが救い出したドライバーがニコルだった。クリスは初対面から、この謎に包まれた年上の女性に惹かれる自分を感じていた。翌日、クリスが、地元のやくざに襲われ、右腕を折られた時、病院に運びギブスをはめた彼を自宅に連れ帰ったのはニコルだった。こうして、クリスはニコルの1人住まいの邸に逗留することになったが、彼は、彼女について何ひとつ知っていることはなかった。ニコルは、実は国際的な大実業家マルコ(マクシミリアン・シェル)の愛人だった。彼女は、ギブスのとれないクリスのトレーニングを見守り、そのプレイヤーとしてのクリスの非凡な才能と烈しいひたむきな若者の情熱に抗しがたいものを感じていた。しかし、その毎日も、時々入る外国にいるマルコからの電話で破られていた。何の説明もなしに旅だつニコル。嫉妬に怒り狂ったクリスは、ニコルの金を使いこみ、それが元で彼女の家を飛び出した。その頃から、彼は、ケチなハスラーをやめて、一流のテニス選手になることを誓っていた。ラスベガスでは、一流の名コーチのレッスンをうけ、めきめき腕をみがき、数カ月後にはテニス・ワールド・シリーズやラスベガスの室内テニス選手権などで、見事な腕を発揮する一流選手にまでなった。そして、その間に、こつこつとニコルに金を返し、初めて会ってから1年後に、2人は再会した。そして、今、このウィンブルドンのコートに出場するまでに到ったのだった。だが、この日、ニコルはマルコの呼び出しのために旅に行き、この会場にはいなかった。マルコは、新聞でのゴシップ記事で2人のことを知り、クリスに自分とニコルの関係を暴露していた。しかし、クリスの愛を知ったニコルには、すでにマルコに永遠の別れを告げ、ウィンブルドンへと飛んでいった。1セット、2セットと落としたクリスは、じりじりと調子をあげニコルがかけつけたときには、最終セットまでに試合をもちこんでいた。白熱の試合の結果、彼は敗れた。しかし、この初出場の選手の健闘に観衆は惜しみない拍手を浴びせた。1人でスタジアムを去り、公園の観覧車の方に向かったニコルの目前に、走ってくるクリスの姿があった。
「ウィンブルドン 愛の日」の解説
世界的に知られるテニスの試合ウィンブルドン選手権を背景に、1組の男女の愛を描く。エグゼクティブ・プロデューサーはアーノルド・シュルマン、製作はロバート・エバンス、監督は「冬のライオン」のアンソニー・ハーベィ、脚色はアーノルド・シュルマン、撮影はジェームズ・クレイブ、音楽はジェリー・ゴールドスミス、編集はランディ・ロバーツ、製作デザインはリチャード・シルバートが各々担当。出演はアリ・マッグロー、ディーン・ポール・マーティン、マクシミリアン・シェル、パンチョ・ゴンザレス、スティーブン・グッテンバーグ、メリッサ・プロフェット、ギレルモ・ビラスなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1979年10月20日 |
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配給 | パラマウント映画=CIC |
制作国 | アメリカ(1979) |
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