アラモ(1960) 作品情報
あらも
1836年、当時メキシコ領のテキサスの原野に、各国から多くの移民が入植していた。メキシコの独裁者サンタ・アナが土地没収と、重税を課す宣言をした。テキサス人は独立運動を起こし、サム・ヒューストン(リチャード・ブーン)が指揮者に選ばれた。サンタ・アナは討伐軍を派遣した。義勇軍はまだ組織が完全でなく、敵軍をサン・アントニオでくいとめ、時間をかせぐ必要があった。ヒューストン将軍はジェイムズ・ボウイ(リチャード・ウィドマーク)と大佐に任じ、サン・アントニオ近郊のアラモ砦の陣地構築を命じた。が、彼は酒びたりで仕事がはかどらず、将軍は後任に若い弁護士出身のトラヴィス大佐「ローレンス・ハーヴェイ」を送り、自分は義勇軍を募るため北方に出発した。厳格で貴族的なトラヴィスと、大地主で親分肌のボウイはことごとに対立した。テキサスの危機を聞いたデヴィ・クロケット(ジョン・ウェイン)は同士とともにサン・アントニオにやってきた。その夜、クロケットはメキシコの美女フラカ(リンダ・クリスタル)の難を救い、町の教会に武器弾薬が隠されていることを聞いた。彼は偶然知り合ったボウイと協力してこれを分捕った。クロケットとフラカは恋仲になった。砦の戦略的価値についてボウイとトラヴィスの意見が対立し、クロケットが仲に入ってまとめた。砦の完成前に、、サンタ・アナの軍隊がサン・アントニオに到着し、無条件降伏を要求した。トラヴィスは拒絶した。メキシコ軍は巨砲をもって砲撃を開始した。その夜、クロケットとボウイは決死隊を率いて巨砲破壊に成功した。サンタ・アナの主力軍が到着した。砦内の婦女子の立退きを勧告してきた。砦の男たちは感慨無量の面持で、退去する人々を見送った。ただディッキンスン大尉夫人だけは残留した。メキシコ軍の攻撃、砦の兵士の敢闘と、戦況は一進一退を続けた。ある晩、ボウイのところに愛妻が死んだ知らせがきた。トラヴィスは軍規違反と手紙をとりあげたが、真相を知って彼に詫びた。ボンハム大尉が援軍500がメキシコ軍に撃退されたという悲報をもたらした。ヒューストン将軍の義勇軍もだこない。ボウイやクロケットは砦で討死にするのに反対した。が、トラヴィスの死守の決意にうたれ、180名の兵士は砦を守ることになった。7000のメキシコ軍は物量を頼み、総攻撃を開始した。砦の兵士は次々に倒れ、トラヴィス、クロケット、ボウイの獅子奮尽の甲斐もなく、それぞれ凄烈な戦死を遂げた。3月6日――アラモ守備軍は全滅した。ただ1人ディッキンスン夫人が生き残った。サンタ・アナは夫人にロバを与え、砦の外に送りだした。守備隊の勇猛果敢な活躍は、夫人の口から人々に伝えられた…。
「アラモ(1960)」の解説
アメリカ西部開拓史上に有名なアラモ砦の攻防戦を描いたアクション・ドラマ。「流れ者の復讐」のジェームズ・エドワード・グラントのオリジナル・シナリオを「騎兵隊」に出演したジョン・ウェインが自ら製作した第1回監督作品で、ジョン・フォードが監修している。撮影は「騎兵隊」のウィリアム・クローシャー、音楽をディミトリ・ティオムキンが担当。出演はウェインのほかに「愛のトンネル」のリチャード・ウィドマーク、「年上の女」のローレンス・ハーヴェイ、リチャード・ブーン、リンダ・クリスタル、フランキー・アヴァロンら。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | 日本ユナイテッド・アーチスツ |
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制作国 | アメリカ(1960) |
ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-12-23
この映画「アラモ」は、アメリカの西部開拓史上有名なアラモ砦の攻防戦を描いた、スペクタクル娯楽活劇だ。
敵の大軍のエキストラの多さを見ているだけでも興奮する。
人気者の勇者クロケットを、ジョン・ウェインが実に嬉しそうに演じているのが印象的だ。
賭けと意気投合するひねくれ者は、リチャード・ウィドマークのはまり役だ。
砦の人間たちの葛藤は、やや月並みで冗長。
何の屈託もなく、正義の戦争がハリウッド映画界の題材になっていた頃の気分が、大ヒットしたテーマ曲からもうかがえる。