P.N.「品よく、明るく、バカラック!!!」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-11-15
ストーリーとしては、因果応報、巻いた種は刈り取るが如く、明瞭な結末。
けれど、さすが、作り手、俳優も含め、プロフェッショナルが揃うと、鑑賞している間、本物やなぁと、ぶれない感覚。
ロケーションと採光の取り入れ方、カメラワーク、俳優の生身の演技、銃撃シーン、キャスティング等々、全てに於いて、過激に成りがちな作品を品よく、明るく、中盤のバート・バカラックの高揚感ある音楽が、束の間の自由と儚さをオーバラップさせる。
作品全体は、バカラック風とも言える、品よく、明るくな仕上がり。
実存の人物を描きながら、『俺達に明日はない』と違い、映画としての世界観は失わず、かといって過激に成り過ぎず、フィクションとノンフィクションのバランスを見事に保っている。
過激な描写に成りがちな昨今、品を保った描き方もあるんだと改めて、認識する。
スター俳優のぶれない存在は言うまでもない。