林遣都・小松菜奈の知られざる“異色な一面”とは?井浦新・石橋凌も感動的な“運命の出会い”を明かす『恋する寄生虫』公開記念舞台挨拶

林遣都・小松菜奈の知られざる“異色な一面”とは?井浦新・石橋凌も感動的な“運命の出会い”を明かす『恋する寄生虫』公開記念舞台挨拶
提供:シネマクエスト

日時:11 月 13 日(日)
場所: 新宿バルト 9 シアター6
登壇者: 林遣都、小松菜奈、井浦新、石橋凌、柿本ケンサク監督/MC:伊藤さとり

若者から絶大な支持を得る新進気鋭作家・三秋縋のベストセラー小説を林遣都×小松菜奈のW主演で映画化した『恋する寄生虫』が全国公開中。新鋭作家・三秋縋の小説を原案に、孤独な 2 人の男女が“虫”によって恋に落ちていく姿を描いた映画『恋する寄生虫』がついに公開。11 月 13 日(土)、東京・新宿の新宿バルト 9にて公開記念舞台挨拶が行われ、林遣都、小松菜奈、井浦新、石橋凌、柿本ケンサク監督が揃って登壇した。

満員の客席を前に林をはじめ、登壇陣は穏やかな笑顔を浮かべて登壇。柿本監督は「この映画はほぼこの 4 人で進むんですが、物語の中に“頭で理解して進む時間軸”と“心で進んでいく時間軸”があって、物理的な芝居、心が動いていくお芝居という難しい芝居が求められたと思います。(この 4 人は)『心をどうやって扱っていくか?』というところに長けているし、そこは助けていただいたと思います」と繊細な心情を見事に表現したキャスト陣に賛辞を贈った。

そのキャスト陣には本作が“異色”なラブストーリーであることにちなみ、物語の主人公を演じた林、小松の 2 人と現場で接して気付いた“異色・意外な一面”について質問。井浦は、林との共演は 10 年ほど前にあるものの、「目を見てお芝居するのは初めてで、ちゃんと向き合ってぶつかっていきたいと思って臨んだ」と明かす。2 人での撮影は 3 日間ほどだけで、車の中で 2 人きりのシーンがあったが「意外というより、ファンの方にとっては『うん、うん』ということかもしれませんが…。僕は遣都くんの素の笑顔が見たいと思ってたんですが、車に乗り込んで走り出しても、お芝居での会話以外、全くなかったですね…」と苦笑まじりにふり返る。井浦のほうからコミュニケーションを図ろうとしてみたものの「『はい、そうですね』『はい』と返ってくるだけで、全く崩せませんでした…。自分としては負けというか、遣都くんの壁は分厚いの撮影期間は何だったんだろう…?」と首を傾げ、会場は笑いに包まれる。

林は「新さんは、僕が仕事を始めた頃から見ていた役者さん。“ヤバい役作りをする役者さん”というイメージもあっ(井浦の趣味の)登山とかにも興味があるので、いろいろ教えてください!」とお願いし、井浦も「ぜひぜひ」と笑顔で応じていた。石橋は、過去に林と親子役を演じたこともあるが「その時から壁は厚かったです(笑)」と証言。今回、コロナ禍とは関係なく、役柄上、林さんが演じた役は、潔癖症でマスクに手袋、防護服などフル装備とあって「なおさら壁は厚いなと思いました」と笑う。さらに石橋さんは、祖父と孫娘の関係を演じた小松について「菜奈さんとは初めてご一緒しましたが、家を出ていこうとする孫娘を止めるおじいさんという役で、映画はリアルな部分が重要なので、(もみあいのシーンでも)あまり手を抜かず、ある程度、力を入れるんですが、菜奈さんに『どう?』と聞いたら『大丈夫です!』と言ってくれて、本番も思い切り力を込めました。なので、小松菜奈の意外な一面は、『屈強』で『頑丈』だということです」と語る。これには小松も「頑丈です!」と笑顔でうなずいていた。

その小松は、撮影だけでなくプロモーションでも林と長い時間を過ごしてきたが、意外な一面として「本を読みそうで読まない(笑)」と指摘。「すごく本を読んでいる方なんだろうと思ってて、私は読まないので『好きな一冊』とかを聞かれても絞り出すほうなんですけど、遣都さんもそういうタイプで安心しました。そこで挙げたお気に入りの一冊が、メチャクチャ分厚いんですけど『途中で眠くなる』っておっしゃってて(笑)」と暴露し、林は「本棚は大きいのがあるんですけど、手をつけてない本がほとんどなんです。いつか読むだろうと…(苦笑)」と明かしていた。

逆に林は小松について「今日もそうですが存在感が異色と言える女優さんなんですけど、お話してみると、いい意味でとても普通の感覚を持った接しやすい方で、壁は厚くなかったです」と語る。さらに「異色という意味では、いつも驚かされるんですが、今日も『スター・ウォーズ』に出てくるどこかの星の王女様みたいな格好で…(笑)。この作品の宣伝で、朝、現場に入ると僕はスタイリストさんと『まずは今日の菜奈ちゃんの衣装を確認しましょう』と。そこに負けない、並んでも霞まない林で行こうという話し合いをいつも行なっています」と意外な衣装を巡る戦い(?)を明かしてくれた。

また、映画にちなんで自身にとっての「運命の出会いは?」という質問に対し、林はフジコ・ヘミングさんのピアノとの出会いを挙げる。今回の現場では、難しい役に悩み、メイク室でも台本を手に考え込んでいたそうで、そんな時、旧知のメイクスタッフがさりげなくかけてくれたのが、フジコ・ヘミングさんのピアノの曲だったそう。「すごく集中できて、ゾーンに入っていろんなひらめきがありました。その出来事以来、集中したい時や行き詰った時は、スイッチを入れるために聞いています」と明かした。

小松は「個人的なことなんですが…」と前置きした上で、自身の周りに「ゆうすけ」と「まい」という名の人々が多いことを明かし、「ゆうすけ」と「まい」という名の夫婦 2 組と知り合いであると語る。小松さんが「この会場にもきっと、ゆうすけさん、まいさんがいるんじゃないかと…」と語ると、客席からは実際に手が上がり小松は「運命です!」と笑顔を見せていた。井浦は毎年、誕生日に登山をするそうで、今年は山梨県と長野県の境界にある金峰山に登ったという。当日は曇りだったが、井浦が頂上に着くや「突然、ビックリするくらい霧が晴れた」そうで、有名な五丈岩という巨石もしっかりと見ることができたという。井浦は「山や自然に、時として呼ばれるというか、ギフトをいただけることがある」と運命のような自然からの誕生日プレゼントについて明かしてくれた。

石橋は、自身の恩人として「背中を押してくださって、プロデビューできた」という九州・博多のラジオディレクターの存在、そして役者として活動するきっかけを与えてくれたという故・松田優作さんの存在を挙げる。特に松田さんについて、故・原田芳雄さんの家での忘年会で出会い「直感的に、いま抱えている問題の相談に乗ってもらえるのは優作さんしかいない!」と思って、初対面ながら挨拶に行ったそうで、それをきっかけに自宅に呼ばれ「お前は映画で顔と名前を売れ」と言われ、その後、松田さんが監督を務めた映画『ア・ホーマンス』に出演し、役者の道を切り拓けたと明かした。

舞台挨拶の最後に柿本監督は、新型コロナの脅威がじわじわと押し寄せてくる中での本作のクランクイン当日の全員を前にしての挨拶で「何が本当か?何が正しいか? よくわからなくなってきているけど、この映画は『心』がテーマなので、自分の心だけ信じて作りましょう」と言ったことを明かし、改めて映画を観終えたばかりの観客を前に「困った時は自分の心に耳を傾けていただければ」と呼びかける。

小松は本作の中に昨年、閉園した「としまえん」や、12 月に閉館することが決まっているヴィーナスフォートが登場することに触れ「最後に(映画の中にその姿を)残すことが出来てよかったなと思います」と語る。そして「私、25 歳なんですけど、制服姿は正直キツイです(苦笑)。さすがに 25 で、映画を通してずっと現役の高校生ってキツイなと思ったけど、それはお仕事なので…(笑)。でも、今回でそれも見納めというか、最後になるんじゃないかと私は思っています。いろんな意味で“最後”のものをこの映画でお楽しみください!」と語った。そして林は「まだまだ、息苦しく感じることが少なくない日々が続くけど、大切な思いに目を向けて、温もりを感じたり、身近なささやかな幸せをかみしめて、一緒に頑張って生きていきましょう」と呼びかけ、温かい拍手の中で、舞台挨拶は幕を閉じた。

最終更新日
2021-11-15 09:00:06
提供
シネマクエスト(引用元

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